解体業者の選び方

解体工事を進める上でできるだけ避けたいのは、近隣住民との間でトラブルが発生することです。トラブルになった場合作業がストップして工期が遅れるかもしれません。もしかすると作業自体が中止になるという最悪のケースが起こる可能性もあります。
そこで今回は、近隣住民との間でトラブルが起こりやすい事例を取り上げ、ご紹介します。解体作業が終わった後に近隣住民との関係が悪化しないためにも、しっかりと理解を深めていきましょう。

近隣トラブルの元になる3つのポイント

はじめに、解体をする時に近隣住民とのトラブルになりやすい事例についてご紹介します。トラブルになりやすいポイントを前もって知っておくことで、具体的な解決方法を取りやすくなるだけではなく、冷静に近隣住民へ説明できるようになります。ここでは3つの事例を取り上げますので、参考にしてみてください。

騒音や振動

近隣トラブルの一番の原因は、騒音や振動の問題です。空気を使って柱や屋根、基礎などの骨組みを壊す際に騒音や振動の問題が必ず起こります。一般的に平日の日中に解体作業を行いますが、日中家にいる人たちにとって解体作業中の騒音や振動は日常生活に支障をきたすかもしれません。そのため、事前に防音シートや防音パネルの設置を必ず行いましょう。また、搬入搬出の際はできるだけアイドリングストップを心がけることも防音対策として挙げられます。

埃や粉塵

工事の最中に舞う土埃や、解体物から出る粉塵も近隣トラブルを生む原因です。特に解体現場の周辺が住宅地の場合は特に注意しましょう。起こりやすいトラブルとして、「近隣住民が洗濯物を干している時に解体現場から出た粉塵によって洗濯物が汚れてしまった」という事例があります。粉塵や土埃が近隣にまで広がらないように水を定期的に散布する。養生シートを使用するなどの対策を取るようにしましょう。

作業員のマナーについて

作業員の態度の悪さが近隣トラブルの原因になる場合もあります。具体的には「解体作業の休憩時間中に作業員が所定の場所以外で喫煙をしている」「近隣住民が挨拶をしたのに無視をする」等です。解体作業のクオリティはもちろん大切ですが、人としてのマナーを持つことが前提です。思わぬところで軋轢を生まないためにも、信頼できる解体業者選びをしましょう。また、近隣住民から作業員のマナーに関して意見をもらった場合は、すぐに現場監督と相談しましょう。

近隣住民への挨拶

近隣トラブルを未然に防ぐ一番重要な対策のひとつは、解体工事を始める前に近隣住民への挨拶を欠かさないことです。事前情報を教えずにいきなり重機で解体を行えばどんなに温厚な人でもクレームを入れたくなるでしょう。解体工事には粉塵や騒音が必ず伴います。また大きな重機の搬入するために近隣の交通を妨げる恐れもあります。様々なリスクを伴うため、必ず近隣住民への挨拶はするべきです。そこでここでは、近隣住民にどのように挨拶をするべきかご紹介します。

挨拶

解体工事が始まる前に必ずしておくことは、近隣への挨拶です。一般的には工事開始の1週間から10日までの間で行います。その際は近隣住民に工事の内容や工期を明確に伝えしましょう。また、解体業者と同伴で挨拶に伺うと効果的です。どちらか一方が不在の場合、近隣住民の心証が悪くなる恐れがあります。
解体業者と一緒に挨拶をすることで、より具体的な工事内容をご説明することができます。事前挨拶は、円滑に解体工事を進める上でなくてはならない対策です。ご迷惑をおかけするかもしれないという旨をきちんとお伝えしましょう。

どこに回るべきか

一般的な規定はありませんが、挨拶に伺う際にどの範囲を回るか、何軒回るべきかは定められていません。しかし、少なくとも解体する建物に隣接している家には必ず挨拶を行いましょう。
搬出や搬入の際に車両が通る道沿いにある家にも一言ご説明しておけば、無用なトラブルの回避に繋がります。

手土産の有無

挨拶に伺う際に手土産を持って行くべきか迷う方も多いでしょう。必ず渡さないといけない訳ではありませんが、できれば手土産をお渡しすることが望ましいです。近隣住民に工事に対して前向きな気持ちを持っていただくだけではなく、トラブルがあった場合には快く対応してもらえるこかもしれません。手土産を渡すことで悪い印象を与えるという事はまずありませんので、是非渡しておきましょう。よく手土産で用いられるのは、洗剤やタオル等どの家庭でも使うような日用品が多いです。

まとめ

解体作業で起こる近隣トラブルを回避するには、近隣住民との間に信頼関係を築くことが重要です。なぜなら、解体作業は近隣住民の協力があってこそ成り立つからです。工事前から工事が終わるまでしっかりとケアをすることが解体を成功させる秘訣です。