鉄筋コンクリート解体
鉄筋コンクリート造(RC造)について
鉄筋コンクリート造(RC造)とは
鉄筋コンクリート造は耐震性や耐久性が高いため10階未満の中低層のマンションで広く採用されています。
梁や柱、壁や床などの強度が必要となる部分で、鉄筋とコンクリートの両方を用いる構造です。具体的には、鉄筋の型枠にコンクリートを流し込むことで建物の強度を高めています。
鉄筋は引っ張る力に強いが熱に弱く、コンクリートは熱に強いが引っ張る力には弱い素材です。鉄筋とコンクリートを組み合わせてそれぞれの特徴を有効に活用しています。
また形状の自由度が高く、耐火性や遮音性にも優れています。
鉄筋コンクリート造(RC造)の解体費用
RC解体工事の坪当たりの費用
解体業者のRC造の解体工事費用相場は以下のとおりです。
広さ | 坪単価 |
---|---|
10坪未満 | 7.2万円 |
10坪以上~20坪未満 | 6.1万円 |
20坪以上~30坪未満 | 3.9万円 |
30坪以上~40坪未満 | 5.9万円 |
40坪以上~50坪未満 | 4.1万円 |
50坪以上~60坪未満 | 4.3万円 |
60坪以上~70坪未満 | 6.0万円 |
70坪以上~ | 4.6万円 |
重機を利用する頻度が高かったり、工期が長かったりするため木造に比べて高額です。
坪単価は解体業者によって違います。解体を依頼する際、大体の目安として参考にしてください。
RC解体工事の工事期間
木造や鉄骨造に比べ鉄筋コンクリート造の建物は強固なため、解体は容易ではありません。騒音や振動も木造に比べて大きくなりやすいため人が多い時間を避ける必要もあり作業ができる時間帯は限られてしまいます。
そのため解体にかかる工期も、木造に比べ2倍近くの時間がかかってしまいます。建物の大きさや天候により工期が前後することはありえますので、スケジュールには余裕をもって業者に依頼しましょう。
解体工事は基本的には次のような流れで進んでいきます。
- ①工事の内容の確認
- ②足場・養生設置
- ③屋根、内装の解体と撤去
- ④外壁、柱の解体と撤去
- ⑤廃棄物の搬出
- ⑥杭抜き
- ⑦整地
建物の解体は騒音や粉塵が発生するため、近隣に大きな影響を与えます。解体作業に着手する前に、工程表などを用いて近隣に騒音や振動が大きくなる日にちを説明し、理解をえておきましょう。
近隣トラブルによる工事の一時中断もあり得ることを忘れないでください。
鉄筋コンクリート造(RC造)の解体方法
鉄筋コンクリート造(RC造)の解体方法は主に3つあります。建物の大きさや周囲の環境に応じて解体方法が決まります。
大型ブレーカ工法
大型のブレーカーを重機に取り付けてコンクリートを削る工法です。機械が大型のため威力も強く解体作業が早く進みますが、その分砕く音や振動が大きく粉塵も発生しやすいという欠点があります。
圧砕機工法
重機に取り付けたコンクリート圧砕機で、圧力をくわえて破砕したり切断する工法です。前述の大型ブレーカと同じくらい作業効率が高いです。油圧式が普及し従来より振動・騒音が少なくなったため現在は解体の主流となっています。
転倒工法
外壁や柱など高くて解体しずらい部分を、ワイヤーや重機などを用いて静かに倒す工法。決められた方向に静かに倒すためには高度な技術と指示系統が必須です。
まとめ
強固なつくりの鉄筋コンクリート造の建物は、解体費用や作業期間が長くなっています。騒音や振動、粉塵が多く発生する解体ですので、近隣への影響を考えて解体前にきちんと説明しましょう。解体には熟練の技術が必須ですので、信頼のおける業者に依頼しましょう。