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解体業者の選び方

解体工事のお祓いは必要?依頼するところやポイントなどを紹介します

自分が長年住んでいた家で誰も住まなくなっている空き家を、いざ解体しようという時に、「お祓いをした方がいいのかな」と不安になる方も多いのではないでしょうか。神棚や仏壇、井戸など、そのまま壊してしまってもいいのかどうか気になるところです。そもそもお祓いは必要なのか、そしてどのようなことをするのか、どこに頼めばいいのかなど、解体時のお祓いについてご紹介します。

長年住んでいた家の解体工事を決めたものの、神棚や仏壇、井戸があるお家などは、そのまま壊してもバチが当たらないか心配になることも多いと思います。大切に住んでいた家なら、なおさら何もせすに壊してしまうことに抵抗もあるでしょう。この記事では解体工事前にお祓いをした方がいいかどうか迷っている方に、お祓いはどのような意味があるのか、頼むとしたらどこにお願いすればいいのか、何が必要なのかなど、ご紹介します。

お祓いの必要性


家を建てる時には「地鎮祭」を行います。土地を守っている神様に工事の安全を祈願するためのものです。解体の時はどうでしょうか。そもそも解体工事にお祓いが必要なのか、どうか気になるところですよね。頼むかどうかということも含めて、お祓いにはどういう意味があるのかというところからお話していきます。

お祓いの意味


日本では、人形に魂が宿って、髪の毛が伸びるという話があるように、昔から「万物には魂が宿る」という考えがありました。そこで、魂が宿ったものに対しては、お祓いによって魂を抜いて元に戻してから処分するという考え方があります。そうした考えがあるために、解体工事の前に行なうお祓いは、長年お世話になった土地や家への感謝の気持ちと解体工事の安全祈願と、それらに宿った魂や気を抜くことが目的とされています。

お祓いをしない選択


お祓いをする場合は、時間もかかるうえに費用もかかります。そもそもが宗教上の儀式のために、科学的な根拠は一切ありません。ただし、解体時にお祓いをしない場合には、災難がふりかかると昔から言われています。そのため迷信や言い伝えを信じないという方は、お祓いをしないという選択をする人も増えています。少しでも不安を感じる場合は、もう一度検討してみてもいいでしょう。しっかりと家族や親戚と話し合ってみてください。

お祓いをする選択


お祓いをしないことで「何だか不安」と感じたり、家族や、親戚の中で一人でもお祓いをしないことを気にする人がいるようであれば、お祓いをすることをおすすめします。それは、お祓いには、繁栄・安全祈願の意味もあるからです。解体工事をする際に行うお祓いは、「解体清祓い(かいたいきよはらい)」と呼ばれています。その建物で平和に暮らせたことを神様に感謝することと、解体の許可を得て解体工事の安全をお願いする役割があるのです。

お祓いを依頼する場所はどこ


解体前にお祓いをすることが決まった後で悩むのが、どこに依頼すればいいのかということです。依頼するところを紹介していきます、。

お祓いを頼むところ


お祓いは、基本的には解体する建物の近くにある神社の神主や宮司に依頼するのが一般的です。出張祭典を依頼して、解体する敷地内で行います。申し込み方法は神社によってそれぞれ異なるため、ホームページを見たり、直接行ったり、電話で問い合わせてみてください。最近では、インターネットから直接申し込める神社も増えているため、予約はしやすくなっています。厄払いを受け付けている神社は、大抵解体のお祓いも対応してくれるので、解体のお祓いについて記載がない場合でも確認してみるといいでしょう。

仏壇・神棚・井戸・樹木の魂抜き


昔から水や樹木は特に神々が宿っているとされ、人々から大切に扱われてきています。こちらも神社に依頼しましょう。ただ、樹木に関しては、簡易的に塩とお酒をかけて造園業者に頼むだけということも多いようです。また、仏壇と神棚は「魂抜き」が必要です。これは、魂が宿った仏壇や神棚を、「ただの物」として戻す作業です。魂抜きをしない場合は、その人に災厄がふりかかると言われていたためです。神棚は神社で問題ありませんが、仏壇はお寺に頼む必要があります。もし不安であれば、仏壇店に相談してもいいでしょう。

解体工事の会社におまかせ


初めての経験で自分たちでお祓いを頼むのはどうしていいいのか分からないし、「手配するのはどうも面倒だ」という方は、解体工事をしてもらう会社に相談してみてはいかがでしょうか。解体工事の業者では、お祓いに関する手配等を代わりに行なってくれるところもあります。自分たちで手配するよりも、業者の方が何度もお祓いについては立ち会っていることも多いため、解体に必要なことと一緒に教えてもらってはいかがでしょうか。

その他のお祓いのポイント


お祓いすることが決まったら、いろいろと用意しておくものがあります。もちろんお金の準備も必要です。どんなものがあるのかお伝えしていきます。

用意しておくものは


お祓いを頼む神社によっては、用意するものは異なります。ただし、一般的に必要とされるものがありますので紹介していきます。用意しておくものとは、お祓いする時に神様にお供えする、お供え物です。お供え物には、お米、お酒、塩、水、野菜や果物などがあるので、こちらを準備しておきましょう。これらは、神社で用意してくれる場合もありますし、それ以外にも必要なものがあったりもするので、事前に神社に確認をしておきましょう。

費用の相場は


お祓いにかかる費用としては、神社には「初穂料」があります。こちらは費用というより気持ち的な役割なので、相場を見て神社の方と相談してみてください。おおよそ2万円~5万円程度が多いようです。渡す際には、のし袋の正面に「初穂料」、裏面に住所と氏名を記入してお渡しください。お供え物を神社に用意してもらう場合は、お供え物の費用として5,000円程度お渡ししましょう。

また、仏壇の位牌の場合は、初穂料ではなく「お布施」という形で渡します。一般的には、1万円~5万円程度で設定されているお寺が多いのですが、明確に料金提示をしていないお寺もあるので、費用が分からない場合はは問い合わせてみてください。お布施は「お寺への寄付」という位置づけのため、そうしたことを考慮して渡す額を決定してください。

その他


お祓いをする時期としては、遅くとも解体工事を始める前日までには済ませておきたいところです。家族はもちろんのこと、お寺や神社、業者の人々の都合もあるので、早めに設定しておくのがいいでしょう。また、当日の服装としては、お祓いは神聖な儀式のために、正装とまでは言いませんが、ある程度落ち着いた服装での参加を心掛けてください。あくまでも、今までの建物に対する感謝の気持ちと、これから行なう解体工事の安全を願いながらお祓いに参加してください。

まとめ


以上、お祓いについて紹介させていただきました。お祓いについてのどのような意味があるのかを理解した上でお祓いするか、しないかに関しては、ぜひ決めてください。その際も十分、家族や親戚、関係者の方々と話し合うことが必要でしょう。今まで大切に自分たちを守ってくれた建物を壊すということを考え、安全に工事を行なってもらうためにはどうしたらいいかということも含めて、この機会にぜひお祓いについて考えてみてください。

2021.5.23