鉄骨造の解体における費用とその工法
街を見渡すと、商業ビルや工場、マンション、一般住宅などのさまざまな建物があります。これらは外観の違いだけでなく、それぞれの特性に合わせてその構造も異なります。木造、鉄筋コンクリート造 (RC造) など、建物の構造には数種類ありますが、今回は鉄骨造にスポットを当ててお話ししたいと思います。
鉄骨造 (S造) とは、柱や梁などの骨組みに鉄骨を使用した建物のことをいいます。建物の骨組みが鉄ということから、鉄骨造の建物が頑丈だということは想像に難くないでしょう。はじめに、鉄骨造は以下のように2種類に分けられることを覚えておきましょう。
鋼材の厚みが6mm未満のもの。一般住宅や小規模の店舗などに使用される。
鋼材の厚みが6mm以上のもの。高層マンションやビルなど、大規模な建築物に使用される。
このように、同じ鉄骨造でも建築する建物により、軽量鉄骨と重量鉄骨が使い分けられていることがお分かりいただけたと思います。
さて、頑丈な特性を持つ鉄骨造ですが、いざ解体したいと思ったときにはどれほどの費用がかかるのでしょうか。鉄骨で構成された建物だけに、解体するのが大変なことは想像できるでしょう。ここでは、鉄骨造の解体にかかる費用について、そして鉄骨造の解体がどのようにして行われるのかお話ししていきたいと思います。
鉄骨造の解体における費用は、木造に比べて割高であることが一般的です。その理由は先ほど触れたとおり、頑丈なために解体の手間がかかるからです。建物を使用している間はその強固な構造がメリットとなりますが、解体する際にはこれがデメリットとなってしまいます。
それでは気になる鉄骨造の具体的な解体費用をみていきましょう。
はじめに、鉄骨造の解体費用の相場は、軽量鉄骨と重量鉄骨では単価が異なることを覚えておかなければなりません。
軽量鉄骨では1坪当たり3万円から4万円程度、重量鉄骨では1坪当たり4万円から5万円程度
というのが相場だといわれていますので、これらはぜひとも頭に入れておきましょう。
ただし、注意しておきたいのは、解体における費用は上記の「坪単価」のみで算出されるわけではないということです。
例)解体面積 30坪 × 坪単価 4万円 = 解体費用 120万円 → ✖
坪単価はあくまで”基本料金”といったようなもので、そのほかにさまざまな費用が発生します。
例えば、仮設設備費 (足場、防音パネル、養生) や重機の運搬費 (油圧ショベルなど) 、産業廃棄物の処分費、人件費などがあります。
こうした諸費用と坪単価を合わせて「総解体費用」が算出されるのです。
また、解体を行う建物や立地によっては解体費用が割高になってしまうことがあります。
例えば、都心部や住宅街などの建物が密集している場所など、重機やトラックの進入が困難な場合には、その分人手が必要となるために人件費が余計にかかってしまいます。そのほかには、建物の構造にアスベストが使用されている場合には、これを除去・処分するための費用が必要となってきます。このように、解体費用は建物や立地など、現場の状況に依存するため、ここで明確な金額を提示することはできません。そのため、ご自身の建物の解体費用は解体業者に見積もりを依頼して確認しましょう。ひとつここでいえるのは、解体には数百万円はかかるということです。場合によっては1000万円を超える場合もありますので、解体には高額な費用がかかることはお分かりいただけると思います。
頑丈な建物として知られている鉄骨造ですが、解体はどのようにして行われるのでしょうか。
建物の解体の工法にはさまざまなものがありますが、鉄骨造の解体には鉄骨切断カッター工法で行われることが一般的です。
鉄骨切断カッター工法とは、油圧ショベルのアームの先端に油圧カッターと呼ばれるアタッチメントを装着して解体が行われるものです。油圧カッターは巨大なハサミのような形をしており、これで鉄骨を切断しながら解体していきます。
そのほかの解体方法として、ガス切断工法を用いて解体が行われることもあります。これは切断したい鉄骨部分を加熱し、酸素を吹きつけます。こうして切断箇所を酸化させ、それからガスで鉄骨を吹き飛ばします。この工法は振動や騒音が少ないため、隣接した建物への配慮が必要な場合などに用いられます。
このように、現場の状況に合わせてその解体方法は異なってくることがお分かりいただけましたでしょうか。ひとくちに解体といっても、ただ壊せばいいというわけではありません。現場の状況に適した工法を選択し、周囲への配慮を欠かすことなく、安全に解体が行われているのです。プロフェッショナルの仕事に対して支払う代価は安いものではありませんが、たくさんの人が関わり、たくさんの労力を費やしたと思えば、その高額な費用にも納得ができることでしょう。
以上、鉄骨造の費用とその方法についてお話ししましたがいかがでしたか。
先述した解体に関する知識を備えておけば、いざ見積書を確認したときに役立つかもしれません。
また、不明な点や不透明なことはすべて明確にしてから契約を結びましょう。明瞭かつ気持ちのよい工事を行うために、こうしたことはとても大切なのです。
鉄骨造とは
鉄骨造 (S造) とは、柱や梁などの骨組みに鉄骨を使用した建物のことをいいます。建物の骨組みが鉄ということから、鉄骨造の建物が頑丈だということは想像に難くないでしょう。はじめに、鉄骨造は以下のように2種類に分けられることを覚えておきましょう。
軽量鉄骨
鋼材の厚みが6mm未満のもの。一般住宅や小規模の店舗などに使用される。
重量鉄骨
鋼材の厚みが6mm以上のもの。高層マンションやビルなど、大規模な建築物に使用される。
このように、同じ鉄骨造でも建築する建物により、軽量鉄骨と重量鉄骨が使い分けられていることがお分かりいただけたと思います。
さて、頑丈な特性を持つ鉄骨造ですが、いざ解体したいと思ったときにはどれほどの費用がかかるのでしょうか。鉄骨で構成された建物だけに、解体するのが大変なことは想像できるでしょう。ここでは、鉄骨造の解体にかかる費用について、そして鉄骨造の解体がどのようにして行われるのかお話ししていきたいと思います。
鉄骨造の解体費用
鉄骨造の解体における費用は、木造に比べて割高であることが一般的です。その理由は先ほど触れたとおり、頑丈なために解体の手間がかかるからです。建物を使用している間はその強固な構造がメリットとなりますが、解体する際にはこれがデメリットとなってしまいます。
それでは気になる鉄骨造の具体的な解体費用をみていきましょう。
はじめに、鉄骨造の解体費用の相場は、軽量鉄骨と重量鉄骨では単価が異なることを覚えておかなければなりません。
軽量鉄骨では1坪当たり3万円から4万円程度、重量鉄骨では1坪当たり4万円から5万円程度
というのが相場だといわれていますので、これらはぜひとも頭に入れておきましょう。
ただし、注意しておきたいのは、解体における費用は上記の「坪単価」のみで算出されるわけではないということです。
例)解体面積 30坪 × 坪単価 4万円 = 解体費用 120万円 → ✖
坪単価はあくまで”基本料金”といったようなもので、そのほかにさまざまな費用が発生します。
例えば、仮設設備費 (足場、防音パネル、養生) や重機の運搬費 (油圧ショベルなど) 、産業廃棄物の処分費、人件費などがあります。
こうした諸費用と坪単価を合わせて「総解体費用」が算出されるのです。
解体費用が割高になる
また、解体を行う建物や立地によっては解体費用が割高になってしまうことがあります。
例えば、都心部や住宅街などの建物が密集している場所など、重機やトラックの進入が困難な場合には、その分人手が必要となるために人件費が余計にかかってしまいます。そのほかには、建物の構造にアスベストが使用されている場合には、これを除去・処分するための費用が必要となってきます。このように、解体費用は建物や立地など、現場の状況に依存するため、ここで明確な金額を提示することはできません。そのため、ご自身の建物の解体費用は解体業者に見積もりを依頼して確認しましょう。ひとつここでいえるのは、解体には数百万円はかかるということです。場合によっては1000万円を超える場合もありますので、解体には高額な費用がかかることはお分かりいただけると思います。
鉄骨造解体の工法
頑丈な建物として知られている鉄骨造ですが、解体はどのようにして行われるのでしょうか。
建物の解体の工法にはさまざまなものがありますが、鉄骨造の解体には鉄骨切断カッター工法で行われることが一般的です。
鉄骨切断カッター工法とは、油圧ショベルのアームの先端に油圧カッターと呼ばれるアタッチメントを装着して解体が行われるものです。油圧カッターは巨大なハサミのような形をしており、これで鉄骨を切断しながら解体していきます。
そのほかの解体方法として、ガス切断工法を用いて解体が行われることもあります。これは切断したい鉄骨部分を加熱し、酸素を吹きつけます。こうして切断箇所を酸化させ、それからガスで鉄骨を吹き飛ばします。この工法は振動や騒音が少ないため、隣接した建物への配慮が必要な場合などに用いられます。
このように、現場の状況に合わせてその解体方法は異なってくることがお分かりいただけましたでしょうか。ひとくちに解体といっても、ただ壊せばいいというわけではありません。現場の状況に適した工法を選択し、周囲への配慮を欠かすことなく、安全に解体が行われているのです。プロフェッショナルの仕事に対して支払う代価は安いものではありませんが、たくさんの人が関わり、たくさんの労力を費やしたと思えば、その高額な費用にも納得ができることでしょう。
最後に
以上、鉄骨造の費用とその方法についてお話ししましたがいかがでしたか。
先述した解体に関する知識を備えておけば、いざ見積書を確認したときに役立つかもしれません。
また、不明な点や不透明なことはすべて明確にしてから契約を結びましょう。明瞭かつ気持ちのよい工事を行うために、こうしたことはとても大切なのです。
2019.9.30