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解体業者の選び方

解体工事ってどんな求人があるの?解体工事の仕事内容や資格などを紹介していきます

大きなマンションから一軒家の解体まで丸ごと解体したり、テナントの内装取り壊しや、建物周りの塀の撤去や伐根や伐採などの一部を扱かったりと、解体工事と一言で言っても、規模は様々です。木造や鉄骨、鉄筋コンクリートなど対象も様々で、解体前の足場建設から、建物の取り壊し、さらには発生する瓦礫類やコンクリート・アスファルトの改修、運搬まで、仕事内容も多岐に渡ります。この記事では解体工事にはどのような求人があって、どのような仕事をするのか、またどのような資格が必要なのかについても触れながら紹介していきます。

解体工事とは、分かりやすく言えば建物を壊す仕事ですが、公共の建造物もあれば、高層マンションや一戸建てまで様々です。一戸建てだけ見ても、住まなくなった空き家を取り壊したり、建て替え工事や新築工事前に家屋を解体するために、建物丸ごと解体することもあれば、家屋周りの塀を壊したり、部屋の一角だけを壊したりと、いろいろあります。

さらに、解体用の足場や囲いの設置もあれば、瓦や窓、建具の撤去、建物の取り壊し、さらには解体後に出てくる廃棄物の処理まで、その工程は複雑で、幅広い知識や経験、資格を必要とする工事と言えます。今回は解体工事はどのような仕事内容で、募集されている求人の内容や資格など紹介していきたいと思います。

解体工事の全体の仕事の流れ


まずは、解体工事がどのような仕事があるかをご紹介します。今回は、解体工事を大きく3つのカテゴリーに分けて説明していきます。解体前、解体中、解体後の3つに分けて紹介していきます。それぞれどんな仕事があるかをこれから見ていきましょう。

解体前の準備の仕事


実際に、建物を壊す解体準備に入る前にも、しなければいけない業務はたくさんあります。
まずは、仕事をとってくる営業の仕事です。不動産会社や建設会社など、取引会社の営業や、官公庁への入札申請、その他ビルオーナーや空き家オーナーなどへの提案作業があります。無事、仕事が取れれば必要な書類作成、届け出作業をはじめ、近隣住民へのお知らせ手配やスタッフの手配など、事務作業が出てきます。

工程を組んで、スケジュールを組んでいくことも必要です。そして、いよいよ作業開始となるのですが、その前に取り壊す建物の足場を組んでようやく取り壊し作業が開始します。

解体中の機械作業と手仕事


いよいよ取り壊し作業の開始ですが、現場作業では大きく分けて重機などの機械作業による仕事と人力での手仕事があります。大きな壁や柱など、人力では難しかったり、時間がかかるところは重機を使用して取り壊し、重機では難しい作業は工具や溶接機を使用して人力で作業します。重機を使用する場合に発生する粉塵対策として散水するなど、重機作業のサポート仕事もあります。

また、重機が入れないような場所では、全て手作業の仕事になることもあるため、かなり体力を使う仕事になるでしょう。また現場作業のスケジュールを管理することも必要です。

解体後の後始末


解体作業をすると出てくるのが瓦礫等やコンクリートです。そうした産業廃棄物を中間処理施設まで運ぶのも解体工事の仕事です。また、「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律」があるため、一定規模以上の建築物に使用されている特定の資材は、現場で分別する必要があります。

建物の内装に木材が使用されていれば、その木材を分別するために、石膏ボード等の資材を先に外して、あらためて木材だけを取り出す必要もでてくるので、解体の手順やがれきの処理も考えながら仕事をすすめなければいけません。

解体工事の求人について


では、具体的にどのような求人があるのでしょうか。解体工事で代表的な求人内容をお伝えしていきます。

鳶工として解体工事をサポート


工事を始める前の作業としては、作業を行なうために足場を組まなければなりません。そして工事現場の周囲に養生シートやパネルを設置するなど、現場の縁の下の力持ちとして解体工事の現場を支えているのが鳶工の仕事です。主に、足場の組み立てと解体、鉄骨の建て方、くい打ちの作業を専門で行なう、熟練の技術者と言えます。こちらは高所作業も多いのも特徴の一つ。解体工事を請け負う会社とは別に下請けとして携わる方も多い職種です。

現場作業員としての仕事


一般的に解体工事の仕事としてイメージする人が多いのが現場の作業員としての仕事です。まさに解体現場の最前線に立っている職人です。具体的な仕事としては重機作業をサポートするための作業です。重機を使用して安全に大きな荷物の荷下ろしや運搬するためのサポートだったり、重機で作業できない場所や細かな作業なども手仕事で行ないます。ハンマーやバールなどの工具や溶接機を使って解体します。

建物の柱や鉄筋を溶接機で切る作業などは、鉄筋工として募集もあります。また、解体作業で出たゴミを運搬する作業で大きなものは重機で行っていますが、細かなものは人力で運ぶ必要があり、一つ一つは重いため、かなりの力仕事と言えます。

重機を扱うオペレーター工


具体的には、ユンボなどの重機を操作して、コンクリートや木造の建物の大枠を壊していく作業をします。人力では時間がかかったり、機械でないと難しい部分を対応します。こちらの業務は経験と熟練の技術がいるため、資格を持っているだけではどの作業員でもできる訳ではなく、ベテランの職人が従事することが多い仕事です。また、建物を崩した後の、大きな瓦礫等は、持ち運びやすいように崩したり、運搬のためにダンプカーへ積むといった作業も行ないます。

現場監督として全体を管理


現場作業を管理するの現場監督の仕事も、解体工事をするうえでは重要な仕事です。スケジュールを作成したり、作成した工程通りになっているか現場を管理したりします。さらに、近隣からの苦情の対応や、苦情がおきないように様々な周辺の配慮をするのも現場監督の仕事と言えます。職人に指示を出し、近隣には説明等も行なうために、コミュニケーション能力が必要となってくるでしょう。日々、粉塵や騒音、振動に気を配りながら現場を管理していきます。

どのような資格やスキルが必要


解体工事では、仕事内容によっては必要なものやあった方が便利な資格やスキルがあります。こちらでは、どのような資格があるのか、どんなスキルが必要かを紹介しています。

必要なスキルとは


解体工事において特殊な業務は別として、これがなければ解体工事ができないというスキルは特にありません。スキルは会社に入ってからどんどん身に着いていくために、積極的に仕事をして覚えようという意欲が必要といえるでしょう。また、解体の現場では危険と隣り合わせなことが多いため、安全意識がともて重要です。常に安全を考えた行動をとっていきましょう。また様々な人との仕事のため、コミュニケーションをしっかりとり協調性を持って仕事をすることが大切です。

解体事業登録に必要なスキル


解体工事業の許可がない場合で、建設リサイクル法で定められた「解体事業登録」を行えば解体工事をすることができるのですが、登録をするためには、建設リサイクル法における「技術管理者」が必要になります。工事現場での技術管理者になるためには、求められる資格の保有、一定年数以上の現場での実務経験のいずれかが必要となり、必要な資格はいくつかあります。一級建築士、二級建築士、一級建設機械施工士、二級建設機械施工士、一級土木施行管理技士、二級土木施行管理技士、一級建築施行管理技士、二級建築施行管理技士、一級とび・とび工、二級とび・とび工、解体工事施工技士です。こうした資格があれば、会社としても頼もしい人材として採用されやすいでしょう。

解体工事の主な資格


解体工事では重機を使用したり、そのサポートをしたり、現場を管理するために様々な資格があります。車両系建設機械(整地・運搬・積込及び掘削)の運転、車両系建設機械(解体用)の運転、職長・安全衛生責任者教育、クレーン運転業務特別教育、ガス溶接技能講習、玉掛け技能講習、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者講習、特定化学物質等作業主任者技能講習、木造建築物の組立て等作業主任者講習、建築物等鉄骨の組立て等作業主任者技能講習、足場の組立て等作業主任者技能講習、石綿(アスベスト)取扱作業従事者特別教育などです。業務の内容によって必要となるため、あった方がいいでしょう。

まとめ


以上、解体工事に関してどのような求人があり、どのような仕事があり、どのようなことをするのかなどを紹介してきました。力作業の仕事もあれば、コミュニケーションが必要な仕事など、一言に解体工事といっても様々な業務があります。仕事によっては必要な資格もあれば、あった方がいいスキルもありますが、年齢に関係なく未経験者からスタートする人もたくさんいます。あなたも、興味があれば、ぜひ解体の仕事を体験してみてください。

2021.5.21