解体工事で起きた死亡事故とは?過去に起きた事例をご紹介
建物の解体工事には危険がつきものです。
重機を使用する大掛かりな現場では、一歩間違うと命にかかわる事故の例もあります。ニュースで解体工事による事故を耳にしたことがある方も少なくないでしょう。
今回は解体工事での死亡事故が、なぜ起こってしまうのか?についてまとめました。
実際に起こってしまった過去の負傷・死亡事故7例についてもとりあげています。これを機に、解体工事の危険性を理解しましょう。
危険と隣り合わせの現場なので、もちろん事故防止の対策をおこなっています。
それでも解体工事によるケガ人や、亡くなってしまう方がいる原因はなんなのでしょうか?
考えられる原因として「作業員の不注意」と「解体業者の管理体制の不備」の2つがあります。どういったケースがあるのかまとめました。
まずは作業をする従業員が原因で、事故につながったケースです。
よくある事故の例として、不安定な足場でバランスをくずして転倒し、ケガや死亡事故につながることがあげられます。その他には、ブレーカーを落とすのを忘れて作業してしまい、感電してしまった事例もあります。
このような従業員の不注意による解体事故は後をたちません。
体調不良の作業員がそのまま作業についたり、周囲への注意を怠ったたりしたことから派生して、大きな事故につながってしまします。
次に解体業者の、安全性の確保が不十分だったことにより起きてしまった事故です。
作業員の人数を十分に確保しないまま解体作業をおこない、結果として作業員一人一人の負担が増え事故につながったパターンがよくみられます。また人件費削減のため警備員の配置をしなかったり、作業費を浮かせるために養生をしないまま作業を始めてしまったりしたことにより、従業員だけでなく近隣の住人をまきこむ事故にもつながっています。
工事現場にはあらゆる危険が潜んでいます。前項でとりあげた「従業員の不注意」や「解体業者の管理」の2つの事故の要因がなくても、人の手で作業をするので絶対に安全とは言えません。事故のなかには気を付けていたにも関わらず起きた事例もあります。
では実際に解体作業で起きた過去の事故例を7つご紹介します。
ワイヤーでの固定を怠ったため、鉄パイプが落ちて通行人にあたり怪我を負わせた例です。2016年10月に東京都港区六本木にて、死亡事故が起きています。足場の解体工事中に鉄パイプが落下し、通行人の側頭部にあたり亡くなった事例です。鉄パイプのみならず、高所からの落下物で人が亡くなるケースもあります。
(毎日新聞「工事現場で落下 歩行者頭に刺さり死亡…六本木」より)
解体工事現場からの出火による火災事故も、過去に複数起きています。
2017年1月に千葉県市川市で、銭湯の解体作業中におきた火事により近隣の住居が全焼した例もあります。幸い負傷者はでなかったものの、一歩間違えれば人命にかかわる大惨事となったことでしょう。
(毎日新聞「解体工事中の銭湯が全焼 千葉・市川」より)
とある店舗の解体作業中に、ブレーカーを落とさないまま作業を行ったため感電死してしまった例があります。従業員の確認ミスのみならず、会社側のスタッフの教育が足りていないため大きな事故を招いてしまう結果になりました。
ビルやマンションの解体は高所での作業になり、足場の倒壊や転落による事故死が後を絶ちません。本来、親綱を用いて安全帯を使用するのが義務就けられています。しかし「この高さなら大丈夫だろう」という過信から、安全帯の着用をしないまま作業をして帰らぬ人となった方も多くいます。
誤ってガス管を切断してしまい、ガス爆発をおこしたケースです。作業ミスに気付かないまま解体工事をすすめ、漏れたガスに引火して大惨事になってしましました。爆風により、近隣の住居や人々にも大きな影響を与えるため、今一度ガス周りの作業の危険性を思い起こす契機になりました。
外壁が崩れて、通行人を巻き込んでの死亡事例も過去に複数ありました。養生シートをしないまま作業をおこなったため、被害の範囲が広くなってしまったケースです。人だけでなく周囲の建物にも被害をおよぼす可能性があります。
労働災害を事前に防ぐための職場環境をつくる「労働安全衛生法」と、労働の安全衛生に関するルールを定めた「労働安全衛生規則」があります。どちらも危険を伴う解体工事での起こりうる危険性について、第三者に危険が及ばないための規則がのっています。また国土交通省のガイドラインにも、事故防止のため解体業者の責任者が実施するルールがのっています。業者のみならず、施主側への留意点も記載されているため、仕事にあたるうえで相互確認をして、安全第一に務める必要があります。
どれだけ注意しても、時には起きてしまうのが事故です。人がする仕事なので完璧なことはありませんが、法律で決められたルールにのっとり作業を進めることが大事です。また解体工事に携わる管理者や、作業員だけでなく、施主とも意識を共有して安全に作業をおえられるように努めましょう。過去に起きてしまった事故を教訓に、二度と過ちを犯さないという個々の意識をもつことが大事です。
重機を使用する大掛かりな現場では、一歩間違うと命にかかわる事故の例もあります。ニュースで解体工事による事故を耳にしたことがある方も少なくないでしょう。
今回は解体工事での死亡事故が、なぜ起こってしまうのか?についてまとめました。
実際に起こってしまった過去の負傷・死亡事故7例についてもとりあげています。これを機に、解体工事の危険性を理解しましょう。
解体工事の死亡事故につながる2つの原因
危険と隣り合わせの現場なので、もちろん事故防止の対策をおこなっています。
それでも解体工事によるケガ人や、亡くなってしまう方がいる原因はなんなのでしょうか?
考えられる原因として「作業員の不注意」と「解体業者の管理体制の不備」の2つがあります。どういったケースがあるのかまとめました。
従業員の不注意
まずは作業をする従業員が原因で、事故につながったケースです。
よくある事故の例として、不安定な足場でバランスをくずして転倒し、ケガや死亡事故につながることがあげられます。その他には、ブレーカーを落とすのを忘れて作業してしまい、感電してしまった事例もあります。
このような従業員の不注意による解体事故は後をたちません。
体調不良の作業員がそのまま作業についたり、周囲への注意を怠ったたりしたことから派生して、大きな事故につながってしまします。
解体業者の安全性の確保が不十分
次に解体業者の、安全性の確保が不十分だったことにより起きてしまった事故です。
作業員の人数を十分に確保しないまま解体作業をおこない、結果として作業員一人一人の負担が増え事故につながったパターンがよくみられます。また人件費削減のため警備員の配置をしなかったり、作業費を浮かせるために養生をしないまま作業を始めてしまったりしたことにより、従業員だけでなく近隣の住人をまきこむ事故にもつながっています。
解体工事中に起きた事故7つの例
工事現場にはあらゆる危険が潜んでいます。前項でとりあげた「従業員の不注意」や「解体業者の管理」の2つの事故の要因がなくても、人の手で作業をするので絶対に安全とは言えません。事故のなかには気を付けていたにも関わらず起きた事例もあります。
では実際に解体作業で起きた過去の事故例を7つご紹介します。
鉄パイプの落下
ワイヤーでの固定を怠ったため、鉄パイプが落ちて通行人にあたり怪我を負わせた例です。2016年10月に東京都港区六本木にて、死亡事故が起きています。足場の解体工事中に鉄パイプが落下し、通行人の側頭部にあたり亡くなった事例です。鉄パイプのみならず、高所からの落下物で人が亡くなるケースもあります。
(毎日新聞「工事現場で落下 歩行者頭に刺さり死亡…六本木」より)
火災事故
解体工事現場からの出火による火災事故も、過去に複数起きています。
2017年1月に千葉県市川市で、銭湯の解体作業中におきた火事により近隣の住居が全焼した例もあります。幸い負傷者はでなかったものの、一歩間違えれば人命にかかわる大惨事となったことでしょう。
(毎日新聞「解体工事中の銭湯が全焼 千葉・市川」より)
感電
とある店舗の解体作業中に、ブレーカーを落とさないまま作業を行ったため感電死してしまった例があります。従業員の確認ミスのみならず、会社側のスタッフの教育が足りていないため大きな事故を招いてしまう結果になりました。
足場の倒壊・転落
ビルやマンションの解体は高所での作業になり、足場の倒壊や転落による事故死が後を絶ちません。本来、親綱を用いて安全帯を使用するのが義務就けられています。しかし「この高さなら大丈夫だろう」という過信から、安全帯の着用をしないまま作業をして帰らぬ人となった方も多くいます。
ガス爆発
誤ってガス管を切断してしまい、ガス爆発をおこしたケースです。作業ミスに気付かないまま解体工事をすすめ、漏れたガスに引火して大惨事になってしましました。爆風により、近隣の住居や人々にも大きな影響を与えるため、今一度ガス周りの作業の危険性を思い起こす契機になりました。
外壁の崩落
外壁が崩れて、通行人を巻き込んでの死亡事例も過去に複数ありました。養生シートをしないまま作業をおこなったため、被害の範囲が広くなってしまったケースです。人だけでなく周囲の建物にも被害をおよぼす可能性があります。
国の解体事故防止の取り組み
労働災害を事前に防ぐための職場環境をつくる「労働安全衛生法」と、労働の安全衛生に関するルールを定めた「労働安全衛生規則」があります。どちらも危険を伴う解体工事での起こりうる危険性について、第三者に危険が及ばないための規則がのっています。また国土交通省のガイドラインにも、事故防止のため解体業者の責任者が実施するルールがのっています。業者のみならず、施主側への留意点も記載されているため、仕事にあたるうえで相互確認をして、安全第一に務める必要があります。
まとめ
どれだけ注意しても、時には起きてしまうのが事故です。人がする仕事なので完璧なことはありませんが、法律で決められたルールにのっとり作業を進めることが大事です。また解体工事に携わる管理者や、作業員だけでなく、施主とも意識を共有して安全に作業をおえられるように努めましょう。過去に起きてしまった事故を教訓に、二度と過ちを犯さないという個々の意識をもつことが大事です。
2021.4.23