解体工事のお清めは必要?かかる費用の相場や流れを解説
解体工事依頼するにあたり、「そういえばお清めはどうしたらいいの?」と、ふと疑問に思う方もいるでしょう。工事現場で謎の事故が立て続けに起きた話を聞くと、きちんと手順を踏んで解体工事を進めてほしいと思うはずです。とはいえ「お清めってどんなことをするの?」「いくら費用がかかるの?」と、分からないことも多いでしょう。今回は、そんな解体工事のお清めに関する疑問にお答えします。
一般家屋や、アパートやマンションなどの集合住宅、お店や公共施設は、基本的に解体時のお祓いが必要です。とはいえ強制的ではないため、なかにはお金や手間をかけたくないので行わない方も稀にいます。
建物を解体するにあたり「解体清祓」という儀式を行うのが昔からの習わしです。新築を建てるときに「地鎮祭」を行うのと一緒で、今まで無事に暮らせたことの感謝と工事の無事を祈るためにお祓いを行っています。古いものには神様が宿るという日本人ならではといえる考えのもと、慣習として行うケースがほとんどです。費用もかかるし強制ではないですが、建物に感謝を伝えるためにもお清めはした方がいいでしょう。
仮に施主側が解体工事のお清めを行わないとしても、現場のスタッフだけで行うこともあります。職人の方の中には減を担ぐため、必要な道具を自前で揃えて簡易的なお清めを行う方も少なくありません。何かあったときにお清めをしていなかったとなると後味が悪く、その後の指揮にもかかわります。解体工事は危険と隣り合わせの仕事なので解体前のお清めは、現場スタッフのためにも行うべきでしょう。
お清めをするには解体業者ではなく、神主さんを呼ぶ必要があります。その他にも準備するものや、式の流れがあるので把握しておきましょう。
まずは建物の近くの神社や氏神様(地域を守ってくれている神様)の神主さんに依頼をしましょう。解体工事の場合、建物の敷地内で行うため出張祭典ができるか問い合わせ、日取りを決めます。最近ではHPでも申し込みができるため調べてみましょう。
お清め当日は、お供え物として「米・酒・塩・水・野菜・果物」を用意します。依頼先の神社によっては、取り揃えてくれるところもあるので事前に確認しておくといいでしょう。また、神様への感謝を表す式なので服装はジャージといったカジュアルすぎるものは避けるのが無難です。できれば解体業者の方に参列してもらうほうが良いとされています。
解体工事前に行うお清めのことを、解体清祓といいます。式のひとつの例として、このようなものがあります。まず開式の辞を述べたあと、修祓の儀、降神の儀、献饌の儀、祝詞奏上、清祓の儀、取毀の儀、玉串奉奠、撤饌の儀、昇神の儀と進めていき、最後に閉式の辞を述べて終わりとなります。規模にもよりますが、全体で20分ほどかかり、要望があれば大掛かりな式も可能です。
解体工事のなかには、建物以外の依頼もあるでしょう。解体する建造物によって依頼するお清めの内容が変わるので、どんな種類があるのか費用と合わせて紹介します。
まず一般的な、ビルや家屋などの解体であれば解体清祓でお清めが行われます。解体が始まる前に実施され、古い家屋に宿った念や気を抜く作業から「気抜き」とも呼ばれます。費用の相場は、初穂料として2~3万円、神主さんの出張料として1~2万円、準備費として1万円かかり、合計で5万円ほどが相場となっています。
敷地内に井戸がある場合、解体清祓ではなく井戸祓が必要です。水は命の源とされ、井戸場は神聖な場所とされてきたため、その場所を埋めることはタブーとされていました。昔の経緯から今でも、井戸の解体工事ではお祓いを行う風習が残っています。解体清祓と同時にできるため、費用は追加で2~3万円ほどかかります。
仏壇や仏像、神棚の処分には魂抜きが必要です。こういったものは、作られたときにお坊さんが「魂入れ」を行っています。そのため、仏壇や仏像を撤去するには宿った魂を抜く必要があります。解体清祓と同時にできるため、いっしょに依頼すると費用もかからず作業もスムーズに行えるでしょう。費用相場は3~5万円ですが、依頼先の神社によって値段が大きく違うこともあるため、まずは問い合わせてみましょう。
日本人の考え方で、古いものには神様が宿るという意識があります。長年暮らした建物には、今まで無事に暮らせたことの感謝の気持ちを込めて神様への報告をしましょう。お清めは絶対必要かと言われれば違いますが、工事の安全を願うためにも実施しておきたいものです。まずは解体工事をはじめる前に、下調べをしておくといいでしょう。
解体工事のお清めは本当に必要か?
一般家屋や、アパートやマンションなどの集合住宅、お店や公共施設は、基本的に解体時のお祓いが必要です。とはいえ強制的ではないため、なかにはお金や手間をかけたくないので行わない方も稀にいます。
あくまで慣習として行っている
建物を解体するにあたり「解体清祓」という儀式を行うのが昔からの習わしです。新築を建てるときに「地鎮祭」を行うのと一緒で、今まで無事に暮らせたことの感謝と工事の無事を祈るためにお祓いを行っています。古いものには神様が宿るという日本人ならではといえる考えのもと、慣習として行うケースがほとんどです。費用もかかるし強制ではないですが、建物に感謝を伝えるためにもお清めはした方がいいでしょう。
現場スタッフが行うことも
仮に施主側が解体工事のお清めを行わないとしても、現場のスタッフだけで行うこともあります。職人の方の中には減を担ぐため、必要な道具を自前で揃えて簡易的なお清めを行う方も少なくありません。何かあったときにお清めをしていなかったとなると後味が悪く、その後の指揮にもかかわります。解体工事は危険と隣り合わせの仕事なので解体前のお清めは、現場スタッフのためにも行うべきでしょう。
解体工事のお清めの流れ
お清めをするには解体業者ではなく、神主さんを呼ぶ必要があります。その他にも準備するものや、式の流れがあるので把握しておきましょう。
神社へと問い合わせる
まずは建物の近くの神社や氏神様(地域を守ってくれている神様)の神主さんに依頼をしましょう。解体工事の場合、建物の敷地内で行うため出張祭典ができるか問い合わせ、日取りを決めます。最近ではHPでも申し込みができるため調べてみましょう。
お清めに必要なものを準備する
お清め当日は、お供え物として「米・酒・塩・水・野菜・果物」を用意します。依頼先の神社によっては、取り揃えてくれるところもあるので事前に確認しておくといいでしょう。また、神様への感謝を表す式なので服装はジャージといったカジュアルすぎるものは避けるのが無難です。できれば解体業者の方に参列してもらうほうが良いとされています。
解体清祓を執り行う
解体工事前に行うお清めのことを、解体清祓といいます。式のひとつの例として、このようなものがあります。まず開式の辞を述べたあと、修祓の儀、降神の儀、献饌の儀、祝詞奏上、清祓の儀、取毀の儀、玉串奉奠、撤饌の儀、昇神の儀と進めていき、最後に閉式の辞を述べて終わりとなります。規模にもよりますが、全体で20分ほどかかり、要望があれば大掛かりな式も可能です。
解体工事のお清めの種類3つと相場の費用
解体工事のなかには、建物以外の依頼もあるでしょう。解体する建造物によって依頼するお清めの内容が変わるので、どんな種類があるのか費用と合わせて紹介します。
解体清祓
まず一般的な、ビルや家屋などの解体であれば解体清祓でお清めが行われます。解体が始まる前に実施され、古い家屋に宿った念や気を抜く作業から「気抜き」とも呼ばれます。費用の相場は、初穂料として2~3万円、神主さんの出張料として1~2万円、準備費として1万円かかり、合計で5万円ほどが相場となっています。
井戸祓
敷地内に井戸がある場合、解体清祓ではなく井戸祓が必要です。水は命の源とされ、井戸場は神聖な場所とされてきたため、その場所を埋めることはタブーとされていました。昔の経緯から今でも、井戸の解体工事ではお祓いを行う風習が残っています。解体清祓と同時にできるため、費用は追加で2~3万円ほどかかります。
魂抜き
仏壇や仏像、神棚の処分には魂抜きが必要です。こういったものは、作られたときにお坊さんが「魂入れ」を行っています。そのため、仏壇や仏像を撤去するには宿った魂を抜く必要があります。解体清祓と同時にできるため、いっしょに依頼すると費用もかからず作業もスムーズに行えるでしょう。費用相場は3~5万円ですが、依頼先の神社によって値段が大きく違うこともあるため、まずは問い合わせてみましょう。
まとめ
日本人の考え方で、古いものには神様が宿るという意識があります。長年暮らした建物には、今まで無事に暮らせたことの感謝の気持ちを込めて神様への報告をしましょう。お清めは絶対必要かと言われれば違いますが、工事の安全を願うためにも実施しておきたいものです。まずは解体工事をはじめる前に、下調べをしておくといいでしょう。
2021.6.12