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解体工事の方法はこれ!基礎知識を得て安全に行おう


初めて解体工事を行うとき、解体工事の方法や相場などわからないことが多いのではないでしょうか。今回は、解体工事を行う押さえておくべき基礎知識をご紹介します。解体工事の方法や注意点、相場について詳しくご説明します。

解体工事とは



解体工事とは建造物を取り壊す工事のことです。解体作業の方法は対象の建造物の構造によって異なりますが、基本の流れはどの建物も同じです。解体工事を行うときは、大きく4つのステップに分けて解体工事を行います。一つ一つ詳しく見ていきましょう。

1.解体計画



一つ目は解体計画です。ここでは、解体工事の全体像を把握するような作業を行います。例えば、対象の建造物の大きさの測定、有害物質の有無の確認、産業廃棄物の処理方法の確認などです。

2.事前準備



次に、解体作業を始めるにあたっての事前作業を行います。近隣住民への挨拶、作業員や作業道具の確保、各種申請、足場や養生シートの設置など、安全かつ円滑に解体工事を進めることができるように準備をします。

3.解体作業



事前準備が終わったら、実際に解体作業を行います。重機を使った作業が多いので安全第一に作業を行いましょう。この解体作業は、解体対象の建造物の構造ごとに異なる方法で進めていきます。全ての建造物で共通しているポイントは、解体作業で発生した産業廃棄物は分別をして保管をする点です。廃材の分別が義務付けられているため、別の素材と混ざらないようにしておくことが必要です。

4.事後手続き



最後に、完工後の手続きをします。近隣へ挨拶をし、解体工事期間に協力してくれたことへの感謝を伝えましょう。対象の建造物が投棄されていた場合は、法務局への滅失登記申請を忘れずに申請しなければなりません。

解体工事の注意点



解体工事は大規模な工事のため、常に危険と隣り合わせです。解体工事を安全に行うために頭に入れておきたい注意点をご紹介します。

高所での作業に注意



解体工事は高所での作業が非常に多いです。高所での作業は落下などの人身事故につながります。事故を防ぐために、基準を守った足場の設置や作業員の安全帯の着用などの対策が必要です。

整理整頓を徹底



解体工事は様々な工具や重機を使って行います。工具や重機が散らかっていると、事故発生の危険が増えてしまいます。工具の整理整頓をして危険のない作業場づくりを徹底しましょう。

危険予知



解体工事の現場には様々な危険があります。重機の転倒や建造物の倒壊など大きな事故も起こりえます。事故や危険を防止するには危険予知をすることが効果的です。危険予知は、危険に関する情報を集めて共有し、それを解決していく過程で危険な状況の原因や危険防止の行動目標を考えるものです。

解体工事にかかる費用



解体工事の流れや注意点をご紹介しました。次に解体工事にかかる費用についてご紹介します。

費用の相場



解体工事にかかる費用の相場は、坪単位で決められています。木造建造物は一坪4〜5万円、鉄骨造建造物は一坪6〜7万円、鉄筋コンクリート造建造物は一坪7〜8万円です。重機で取り壊すのが簡単な木造建造物は解体工事の相場が低く、丈夫な構造の鉄筋コンクリート造建造物は解体工事にかかる費用が高いです。建造物の状況によっては、相場よりも高くなる場合もあります。

現場周辺の状況は解体工事費用を左右する



解体工事にかかる費用は、相場で出された費用に加えて対象の現場の周辺の状況が大きく影響します。どのような状況が解体工事の費用を高くするのかご紹介します。

閑静な住宅街



閑静な住宅街の中に解体対象の建造がある場合には、費用が高くなる傾向があります。騒音規制法に基づき、騒音対策が必要だからです。また、騒音が少ない方法をとると解体工事の工期も長くなるため、費用が高くなります。

近隣の建造物



解体工事は振動を伴います。そのため、隣接している建造物にひび割れなどの被害を与えてしまう可能性があります。隣接している建造物の入念な事前調査や振動を与えないために手作業での解体作業などで手間がかかり、解体費用が高くなります。

住宅密集地、狭小地



重機が入ることのできない狭小地や住宅密集地にある解体工事現場だと、工事費用が高くなる傾向があります。重機が使えない場合は、全ての作業を手作業で行うことになり、効率が悪く工期が長くなってしまいます。そのため、解体費用が割高になります。

終わりに



今回は、解体工事の基礎知識についてご紹介しました。解体工事の流れと注意点、解体工事費用の目安についてご紹介しました。解体工事は大きく分けると工事計画、事前準備、解体作業、事後手続きの4つのステップがあります。どのステップでも安全第一を意識して作業を行うことが大切です。また、解体工事の費用には相場があり、相場と対象の工事現場の周辺の状況に合わせて解体工事の費用が決まります。これらの基礎知識を押さえておけば、解体工事業者を比較する際にしっかり判断ができるのではないでしょうか。

2020.3.9