解体業者の選び方

解体工事を行う場合には、できるだけ近隣住人とトラブルがなくスムーズに終わらせたいと思います。しかし、実際は解体工事による近隣住人とのトラブルは数多くあり、最悪の場合には解体工事を中断せざるを得ません。

なぜなら、解体工事をしている期間は近隣住人にとって、生活環境が変わりストレスになるためです。そういった、トラブルを回避するためにも近隣の方々への挨拶が重要となります。

とはいえ、どのような方法で挨拶をしたらいいのだろうか？と思っている人もいるのではないでしょうか。今回は解体工事による近隣への影響と、挨拶方法について解説します。ぜひ参考にしてください。

解体工事に伴う近隣への影響

今まで解体工事の近くを通ったことがある人は、「工事の騒音がうるさい」「ホコリやゴミが飛ぶので洗濯物を外に出せない」「解体の衝撃で揺れる」など、マイナスイメージが強く残っている人も多くいるのではないでしょうか。

実際の近隣住人に影響がある被害について、次のようなものがあります。

騒音被害について

解体時、重機を使用して壊す作業をするため、騒音や振動を完全に防ぐことは難しいといえるでしょう。対策として、防音パネルの設置をすることで、騒音の軽減が可能となります。

しかしながら完全に騒音をなくすことは難しいため、大きな音が出る作業をするときには解体工事を行う時間帯を早朝や深夜などは避けて、工事を進めていく必要があります。

埃や粉塵飛散に伴う被害について

家屋を解体する際には長年溜まっていたホコリや、木材などを壊すときに発生する粉塵などが飛散することでご迷惑をかける場合があります。

たとえば、埃や粉塵で洗濯物や布団を外に干せなかったり、駐車中の車や近隣の外壁などを汚したりしてしまうケースも。

また解体工事をする際の対策として養生シートを建物に覆ったり、粉塵が大量に発生する作業をする場合には水撒きをしたりして、飛散を防ぐなどの予防をします。

害虫被害について

解体工事に発生する大きな音などで、家屋にいたゴキブリやネズミなどの害虫や害獣が逃げ出し、近隣の住宅へ逃げ込んでしまうケースが発生する場合があります。

害虫は見えない場所に潜んでいる場合が多いため、家屋の解体工事を始める前に燻煙材や忌避剤などを利用して、事前に退治しておきましょう。

道路の使用

解体工事中では、大きな重機やトラックなどさまざまな車両が、現場近くの道路を使用します。解体工事の前に管轄の警察署へ「道路使用許可」を申請しますが、近隣住人の迷惑になることは避けられません。

解体工事によりいつも使用している道路が通行できなくて、遠回りをしなくてはいけなくなる住民も出てきます。こういった不便があることも、挨拶のときにご迷惑をお掛けする旨の謝罪を示すことも大切です。

挨拶をするタイミングについて

近隣住人へ挨拶にいくタイミングは、一般的に１週間から10日前程度にすることが多いです。しかし住人が不在である場合には、「挨拶状」をポストに投函しましょう。

いずれにせよ、事前の挨拶に来ましたという証拠を残すことが重要になります。そのような対応をすることで、近隣の住人に内容を伝え理解していただけることで、トラブル防止にも繋がります。

挨拶する範囲

近隣への挨拶はどこまで行ったら良いでしょうか。近隣の挨拶の範囲は、決まっているわけではありません。あくまでも、ご迷惑をかけるだろうと考えられる範囲で行います。

しかし、ある程度の範囲が知りたいと思っている人も多くいるのではないでしょうか。参考に一般的に挨拶をしたら良いと思われる範囲は以下の通りになります。

・両隣の家
・お向かいの家
・裏にある家
・ご近所で付き合いがある家　など

工事終了後にも挨拶を

解体工事前の挨拶に比べてそこまで重要ではありませんが、工事中に迷惑をかけたことは事実です。そのため、近隣の住人にお礼の気持ちを込めて工事後の挨拶することで、相手に誠意が伝わることでしょう。

また、天候などで解体工事が長引いた場合には「長期間にわたりご迷惑をお掛けしました」などの謝罪の意思を伝えます。

数日で解体工事が完了する場合には割愛しても良いですが、長期間に渡る工事の場合は挨拶をしたほうが今後のお付き合いも考慮すると、重要なポイントとなります。

おわりに

近隣への挨拶は、解体工事をするご自身のためにも、また近隣にお住まいの方々のためにもとても重要なことです。

解体工事をする側ではクレームを受けることなく穏便に済ませたいですし、近隣の方々は少しでもストレスを軽減してもらうことで、不安を感じることなく工事を終わらせて欲しいと願っています。

また家屋を所有している人なら、誰でも解体工事を行うことがあるかもしれません。持ちつ持たれつだから……と理解をしていただくことが重要となります。お互いが思いやりの心を忘れずに解体工事をすることが大切です。