コンクリート住宅のメリットとデメリットとは?2つを詳しく解説!
住宅などの建築物の構造は様々ですが、その中でも、有名建築家などが手掛けることも多い「デザイナーズハウス」と呼ばれる高級住宅やマンションの多くは、「鉄筋コンクリート造」といわれる構造で建築されています。コンクリート打ち放しや木造では作れない大きな空間、そのモダンでお洒落なデザインであることからも人気を集めています。そんな憧れる方も多いコンクリート住宅ですが、残念ながら欠点もいくつか存在します。今回はコンクリート住宅とは何か。そして、そのメリットとデメリットについてご紹介します。
住宅やマンションなどの建築物のほとんどが、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の3種の構造に分けられます。その中でも、コンクリート住宅の多くは、「鉄筋コンクリート造(RC造)」で建てられたものを指します。鉄筋コンクリート造とは、建物の基礎となる柱などの骨組みに、鉄筋でできた型枠にコンクリートを流し込んで覆った、鉄筋コンクリートを使用した構造のことです。張力(引っ張る力)に強い鉄筋と圧縮力(押しつぶす力)に強いコンクリートを組み合わせることで相互の弱点を補い合うため、強靭な構造を実現しました。元々この構造の多くは、中層以上のマンションやビルに用いられていましたが、近年では、一般住宅にも用いられるようになりました。
コンクリート住宅には、一体どのような利点があるのでしょうか。ここでは5つほどメリットについて解説します。
最大のメリットであり、尚且つ魅力であるのが、そのデザイン性の高さです。木造や鉄骨造の住宅では難しい曲線や円状のような複雑なデザインもコンクリートであれば表現することが可能です。また、広々としたリビングなど大空間をつくることができるという点もコンクリートならではです。他にはない自分だけのオリジナルなデザインの空間や住まいが欲しい方にとっては、非常に魅力的な点ですね。
鉄筋コンクリート造の特徴として、張力と圧縮力に優れていると説明しましたが、その強靭な構造から、木造や鉄骨造に比べ、耐久性が非常に高いことがあげられます。法定耐用年数に関しても、木造住宅の場合は27年、鉄骨造住宅の場合は27年から34年であるのに対して、鉄筋コンクリート造は47年と長寿命であることも特徴的です。
また、鉄筋コンクリート造は、床・壁・天井の6面を耐久構造のパネルで一体化した「モノコック構造」となっています。これにより、外部からの力に強く、バランス良く力を分散するため強度もあり、また重量も重いことから耐震性に優れているのです。日本は世界でも地震が多い国であり、東日本地震などの過去の大地震では、鉄筋コンクリート造の住宅は他の構造に比べ、被害が少なかったことも判明しています。リスクや法的な観点から見ても、耐震性は住宅選びにおいても重要な要素になります。
コンクリートや鉄筋は熱に対して強く、燃えにくい素材です。建築物基準法においても鉄筋コンクリート造は耐火建築物とされており、防火地域(市街地において火災を防止するために厳しい建築制限がされている地域)においても建築が可能となっています。また、コンクリート造の建物は火災保険料も木造や鉄骨造のものに比べ、安価であることもメリットとしてあげられます。
コンクリートは防音性能が高い材料としても知られています。音は空気や物質の振動によって伝わりますが、コンクリートは外部からの音を遮断する能力に長けているので、外の音が気になりづらく、且つ内部の音が外に漏れにくいという利点があります。そのため、二世帯で暮らす方や音楽ルームが欲しい方など、プライバシーを確保したいという人にとってはおすすめです。
多くのメリットがある一方で、コンクリート住宅の欠点とは何でしょうか。ここでは4つのデメリットについて解説します。
まず考えられるデメリットとしては、コンクリート住宅は木造住宅などに比べ建築費用が高いということです。構造上のコストの高さに加え、工期なども他の構造よりも長くなる傾向にあり、それに伴い追加の人件費などが必要なためです。また、構造的に改築が難しく、解体する場合にかかる費用も木造などよりも高くなります。
耐震性において、重量が重いことはメリットになりますが、その一方で、重量が重ければ、その重さをしっかりと支えることのできる強固な地盤が必要です。建築する土地によっては、地盤の改良作業も必要になることも考慮しなければなりません。
コンクリートは熱伝導率が高く、外の気温の影響を受けやすいため、「夏には暑いが、冬には寒い」欠点があります。これを防ぐためには、断熱工事が必要になり、その分の建設コストもかかります。
コンクリート住宅は気密性が高く、省エネルギーで部屋の温度を快適にできるといった利点もある反面、結露が起こりやすく、カビも発生しやすいです。そのため空気を入れ替えるため換気作業が木造以上に必要になります。
コンクリート住宅には、木造などにはない様々なメリットがあります。その一方でデメリットもあることを理解し、その上で条件や予算を比較・検討して、購入または借りることをおすすめします。また、ハウスメーカーごとに得意とする建築方法は異なるため、住宅展示場などへ足を運び、実際に比べてみると良いでしょう。
コンクリート住宅とは
住宅やマンションなどの建築物のほとんどが、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の3種の構造に分けられます。その中でも、コンクリート住宅の多くは、「鉄筋コンクリート造(RC造)」で建てられたものを指します。鉄筋コンクリート造とは、建物の基礎となる柱などの骨組みに、鉄筋でできた型枠にコンクリートを流し込んで覆った、鉄筋コンクリートを使用した構造のことです。張力(引っ張る力)に強い鉄筋と圧縮力(押しつぶす力)に強いコンクリートを組み合わせることで相互の弱点を補い合うため、強靭な構造を実現しました。元々この構造の多くは、中層以上のマンションやビルに用いられていましたが、近年では、一般住宅にも用いられるようになりました。
メリットについて
コンクリート住宅には、一体どのような利点があるのでしょうか。ここでは5つほどメリットについて解説します。
デザイン性
最大のメリットであり、尚且つ魅力であるのが、そのデザイン性の高さです。木造や鉄骨造の住宅では難しい曲線や円状のような複雑なデザインもコンクリートであれば表現することが可能です。また、広々としたリビングなど大空間をつくることができるという点もコンクリートならではです。他にはない自分だけのオリジナルなデザインの空間や住まいが欲しい方にとっては、非常に魅力的な点ですね。
耐久性
鉄筋コンクリート造の特徴として、張力と圧縮力に優れていると説明しましたが、その強靭な構造から、木造や鉄骨造に比べ、耐久性が非常に高いことがあげられます。法定耐用年数に関しても、木造住宅の場合は27年、鉄骨造住宅の場合は27年から34年であるのに対して、鉄筋コンクリート造は47年と長寿命であることも特徴的です。
耐震性
また、鉄筋コンクリート造は、床・壁・天井の6面を耐久構造のパネルで一体化した「モノコック構造」となっています。これにより、外部からの力に強く、バランス良く力を分散するため強度もあり、また重量も重いことから耐震性に優れているのです。日本は世界でも地震が多い国であり、東日本地震などの過去の大地震では、鉄筋コンクリート造の住宅は他の構造に比べ、被害が少なかったことも判明しています。リスクや法的な観点から見ても、耐震性は住宅選びにおいても重要な要素になります。
耐火性・耐熱性
コンクリートや鉄筋は熱に対して強く、燃えにくい素材です。建築物基準法においても鉄筋コンクリート造は耐火建築物とされており、防火地域(市街地において火災を防止するために厳しい建築制限がされている地域)においても建築が可能となっています。また、コンクリート造の建物は火災保険料も木造や鉄骨造のものに比べ、安価であることもメリットとしてあげられます。
防音性
コンクリートは防音性能が高い材料としても知られています。音は空気や物質の振動によって伝わりますが、コンクリートは外部からの音を遮断する能力に長けているので、外の音が気になりづらく、且つ内部の音が外に漏れにくいという利点があります。そのため、二世帯で暮らす方や音楽ルームが欲しい方など、プライバシーを確保したいという人にとってはおすすめです。
デメリットについて
多くのメリットがある一方で、コンクリート住宅の欠点とは何でしょうか。ここでは4つのデメリットについて解説します。
費用が高い
まず考えられるデメリットとしては、コンクリート住宅は木造住宅などに比べ建築費用が高いということです。構造上のコストの高さに加え、工期なども他の構造よりも長くなる傾向にあり、それに伴い追加の人件費などが必要なためです。また、構造的に改築が難しく、解体する場合にかかる費用も木造などよりも高くなります。
重量が重い
耐震性において、重量が重いことはメリットになりますが、その一方で、重量が重ければ、その重さをしっかりと支えることのできる強固な地盤が必要です。建築する土地によっては、地盤の改良作業も必要になることも考慮しなければなりません。
熱伝導率が高い
コンクリートは熱伝導率が高く、外の気温の影響を受けやすいため、「夏には暑いが、冬には寒い」欠点があります。これを防ぐためには、断熱工事が必要になり、その分の建設コストもかかります。
結露が発生しやすい
コンクリート住宅は気密性が高く、省エネルギーで部屋の温度を快適にできるといった利点もある反面、結露が起こりやすく、カビも発生しやすいです。そのため空気を入れ替えるため換気作業が木造以上に必要になります。
終わりに
コンクリート住宅には、木造などにはない様々なメリットがあります。その一方でデメリットもあることを理解し、その上で条件や予算を比較・検討して、購入または借りることをおすすめします。また、ハウスメーカーごとに得意とする建築方法は異なるため、住宅展示場などへ足を運び、実際に比べてみると良いでしょう。
2020.3.19