あんしん匠サポートセンター

解体業者の選び方

危険が多い解体工事でトラブルを起こさないための注意事項について

解体工事と聞くとどのような作業を思い浮かべますか?おそらく、家屋や建物を重機や機械を用いて、淡々と解体し、地面をすっきりさせるといった印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか?もちろんそれも間違いではありません。

解体の作業は限られた土地で足場を組んで作業を行うのですが、工事の性質上、騒音であったり、予想外のものを壊してしまったり、それらが思いもよらぬトラブルにつながる事例をよく見かけます。

この記事では実際に起こったトラブルの事例を踏まえ、解体工事における注意事項を大きく3つご紹介していきます。

 

業者トラブルについて


解体業者の行う作業は主に依頼を受けた建物の解体ですが、業者はその家屋や建物の中に残されていた分物や、その建物の敷地内にある庭や、木などといった建物以外のものにも対応しなくてはなりません。

 

解体工事で実際に起こったトラブル


「残して欲しかった庭木がいつの間にか撤去されてしまった」や、それとは反対に「撤去して欲しかったものが撤去されていなかった」など、解体終了後に依頼者さんの要望と異なる部分が見つかってしまう事例があります。

その他にも、産業廃棄物の取り扱いにおいて、業者が産業廃棄物を埋めてしまったり、違法投棄してしまったりという事例や、追加の工事で解体後に追加料金を請求するといった事例もあります。依頼主は解体工事について知識や経験がないケースがほとんどですので、業者の言う通りに進めてしまうことが多いでしょう。でも、できるなら適正な価格で自分の思う解体を行ってもらいたいですよね。

 

業者にはしっかり思いを伝える


これらのような業者トラブルは工事前に委託する業者の責任者との会話が欠かせません。解体業者には「事前調査」という工程が存在します。その際にこの建物や土地のもつ特徴や、要望をしっかり伝えることがトラブルを未然に防ぐ最善策となります。

「解体についてよくわからないから全て会社に任せる」のではなく、最低限の知識をもちわせて、遠慮せずに話すことを強くお勧めします。

 

近隣トラブルについて


解体工事でもっとも起こりやすいことは、解体する建物の近隣トラブルです。先述しましたが、解体工事はその土地のなかだけで完結するものではありません。騒音やホコリ、振動などが発生し、それらが思わぬ近隣トラブルに発展し、最悪の場合、工事を中断せざるを得ないこともあります。

近隣トラブルによるクレームの内容は「赤ちゃんが寝付けない」「うるさくて仕事ができない」「洗濯物にホコリがついた」「振動でペットが怯えている」といったことから、驚くような細かいところまで多岐にわたります。

 

業者が心がけていること


解体工事では、防塵シートや防音シートを用いて作業を進行させることが一般的です。その他にも定期的に掃除を行ったり、水をまいたりといった作業があります。しかし、なるべくトラブルが起こらないように最低限の対策を心がけていますが、大きな重機を使用する工事では、それにも限界があることも事実です。

また、近隣に住んでいる方々からは、発生する振動や騒音などは業者の問題ではなく、その建物の持ち主の問題と捉えられてしまうケースが多くあることもあります。以上のことを理解した上で、細心の注意を払わなければいけません。

 

近隣とのコミュニケーションが大事


こういった近隣トラブルを防ぐには、近隣に住んでいる方々とのコミュニケーションが欠かせません。工事前の挨拶回りから、工事中のに特に騒音が発生する時間の案内、そして工事後の感謝の言葉などを伝えるといったことを行うことで、地道に誠意を伝えることが一番の対策になります。

 

損害賠償について


上記のことをどれほど注意していても、近隣トラブルによる事故の起こる可能性は残念ながら存在します。「隣の家の屋根を損傷してしまった」「ポストに傷をつけてしまった」など、この他にもたくさんの事例があります。なるべく起こって欲しくない事故ですが、もしものことを考えると損害賠償の話は欠かせません。

 

業者が保険に加入しているかどうか


基本的に工事中に発生した事故は工事を委託した業者の責任になります。しかし、ここで注意していただきたいポイントは「その業者が損害賠償保険に加入しているか」です。多くの会社は加入しているのですが、中には無事故といって未加入で工事を行っている会社も存在します。

そして、その未加入の業者が事故を起こすと、民事裁判になってしまうこともあるので注意が必要です。裁判沙汰になる前に、依頼する業者がしっかり保険に入っているのかどうかを確認するようにしましょう。

 

まとめ


解体工事におけるトラブルとその対処法について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。専門知識のないお客様が工事で起こる事故やトラブルの可能性を予測することは難しく、業者に任せ切ってしまうことが多いと思います。

しかし、トラブルがなく安全で円滑な工事を行うためには、お客様と業者の連携が必要不可欠です。したがって、解体業者を選ぶ際には、依頼主はもちろんのこと、近隣住民にまでもしっかりと配慮してもらえるような、安心感のある会社を見つけることが、トラブルを避ける第一歩となるのではないでしょうか。

2021.2.28