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木造家屋の解体工事をするための手順とは?

建造物の解体作業を行うとき、どのように解体工事を行うのか知らない方も多いのではないでしょうか。解体工事の手順は、その建造物の構造によって異なります。今回は、木造家屋の解体方法について手順と注意点をご紹介します。

木造建築物の解体の手順


木造建築物とは柱や梁、壁などの構造体を木材でつくる建造物のことをいいます。水圧や風圧などのあらゆる衝撃に耐えられるような構造で作られていて、法的耐用年数は22年程度といわれています。今回は、木造建築物の解体工事の手順を流れとともにご紹介します。

解体工事の事前準備


解体作業を始める前には事前準備が必要です。事前準備で必要な手順をご紹介します。

1. 建造物とその周辺の調査


解体対象の建造物と周辺の調査は工事を行う前に行います。実際に建造物を見ることで、解体工事の計画を立てやすくなります。また、周辺の状況を調査することで隣接する家との境界線を明らかにし、近隣住民とのトラブルを回避することが出来ます。

2. ライフライン停止、設備の撤去


解体工事を始める前に、ライフラインを停止する手続きをします。電気やガス、水道会社に連絡をして停止する日を依頼する必要があります。そして、電柱から電気や電話の引き込み部分を外すなどの設備の撤去作業が行われます。今後、重機を使っての解体作業があるため車両の障害になるようなものは全て撤去しておきます。

解体工事の手順


事前準備ができたら、いよいよ解体工事をはじめます。

1. 足場、養生シートの設置


まずは、足場と養生シートを設置します。足場は対象の建造物と同じ高さまで組み立てます。解体作業中に足場の倒壊の恐れがないように、強風にも耐えられる構造にする必要があります。

2. 内装の撤去


建造物の取り壊しを行う前に、内装を撤去します。撤去の際、蛍光管と安定器は破損しないように注意する必要があります。蛍光管は水銀、安定器はPCBを含んでいる場合があるので破損させてしまうと危険です。他にも、ガス管を取り外す際には、残留ガスに注意が必要です。引火、爆発、火災などの危険があります。内装を運び出すときに二階から投げるようなことはせず、手渡しで行いましょう。ほこりや塵の飛散を招き、近隣に迷惑をかけてしまいます。

3. 瓦の撤去


内装の撤去が終わったら、次は屋根を取り外します。作業を行う際に、屋根から落下をしないように十分に注意が必要です。

4. 重機による解体


重機を使った解体作業をはじめます。重機を使うときには、関係者以外の敷地内への立入禁止を徹底し、安全に作業を行いましょう。解体途中で外壁を残す場合、L字型またはコの字型に残します。一つの状態で残してしまうと崩れる恐れがあるので注意が必要です。また、解体をする時は、粉塵の飛散の危険があります。粉塵が発生しそうな場所にあらかじめ散水をすると、飛散を防ぐことが出来ます。

5. 産業廃棄物の搬出


重機による解体を終え、建造物を完全に解体したら産業廃棄物を運び出します。解体廃材はリサイクルできるものと処分するものの分別を徹底しましょう。廃材を搬出する際には、過積載のないように積み込み、運搬中に廃材が飛ばされないように気をつけましょう。

6. 基礎コンクリートの解体


重機による解体作業で発生した解体廃材の処理が終了したら、次は地中に埋まっている部分である基礎の解体を行います。基礎解体を行う前には、必ずガスや水道などの埋設管の閉栓を確認しなければなりません。管の破裂などの事故の原因になるので必ず確認しましょう。

7. 足場、養生シートの撤去


基礎コンクリートの撤去が終了したら、足場と養生シートを撤去します。足場の倒壊の恐れがあるので、注意が必要です。

8. 土地の整地


最後に、土地の整地を行います。建造物の解体作業を終えると、敷地には何もない状態のように見えます。しかし、小さなゴミなどは残っているので、それを取り除きます。その後、地面を平らに踏み固めて整地をしていきます。

全ての段階に共通する注意点


解体工事を行う上での注意点をご紹介します。木造建造物の解体工事は重機や工具などの機械を使っての作業が多いです。それぞれの道具を使う前の点検を怠らないようにしましょう。重機や工具の不具合は事故の元となり危険です。点検で不具合を見つけた場合はすぐに責任者に報告して、安全第一に工事を行いましょう。

終わりに


今回は、木造建築物の解体工事について解体工事の進め方とともにご紹介しました。事前準備を行い、内装を撤去した後に解体作業を行います。木造建築物の解体工事は、大規模な工事のため、どの手順においても安全点検が欠かせません。特に、解体作業は重機を使用する作業なので十分な注意が必要です。解体工事を始める前に計画をたて流れを確認しておくと、円滑にかつ安全に解体工事を進めることができるでしょう。

2020.3.1