解体業者の選び方

建物の解体工事を行う際には、解体工事業者へ依頼をして解体工事を行います建物の解体工事業者の中には、違法業者やもぐり業者がいるということをきたことがあるのではないでしょうか。そのような業者を避けるために、解体工事を行う際に必要な許可を知る必要があります。今回は、解体工事に必要な許可について詳しくご紹介します。

解体工事に許可は必要！

解体業を営む際には、許可が必要です。許可には必須のものと必須ではないが持っていると良いものの2種類があります。必須の許可は、建設業許可または解体工事業登録です。産業廃棄物収集運搬業許可、産業廃棄物処分業許可、一般廃棄物収集運搬業許可の3つは必須ではありませんが、状況によって必要になる許可です。無許可で解体工事を請け負った場合は、建設業法違反となり懲役刑や罰金刑がかせられます。それぞれの解体工事の状況に合わせて、必要な申請を行いましょう。

建設業許可

建設業許可は建設業法3条に基づいたものです。建設業法によって定められた28種類の業種のなかの土木工事業、建築工事業、とび・土工工事業のどれかが必要です。建設業許可をもていれば、請負金額の制限がなく、解体工事を請け負うことができます。
建設業許可を得るためには、5つの項目をクリアしなければなりません。
経営業務の管理者がいること
専任技術者が営業所ごとにいること
請負契約に誠実性があること
請負契約を履行するに足りる金銭的信用があること
欠格要件に当てはまらないこと
建設業許可申請を行う前にこれらの項目がクリアしてるかどうか確認しておくと、安心です。申請をしてから結果が通知されるまで、2ヶ月以上かかることもあるので、早めに準備をするのが良いでしょう。

解体工事業登録

建設リサイクル法21条に基づいたものです。これに登録していれば、税込み500万円未満の解体工事を請け負うことができます。この登録は、解体工事を行う都道府県知事に対して登録が必要です。そのため、複数の都道府県にまたがって解体工事を行う場合はそれぞれの都道府県に申請をしなければなりません。解体工事登録の申請に必要な書類は申請書のみです。建設業許可に比べると簡単に申請ができます。

産業廃棄物収集運搬業許可

産業廃棄物収集運搬業許可は他人が排出した産業廃棄物を運搬することを業として営むときに必要な許可です。解体工事業者が取り壊しお行う際にはこの許可は必要ありません。産業廃棄物収集運搬業許可申請をする前に、満たしておくべき4つの要件があります。
欠格要件に該当しないこと
指定講習会を受けていること
経理的基礎があること
収集運搬に必要な車両、容器、駐車場が揃っていること
これらの要件がクリアしていれば許可を得ることができます。申請をしてから結果が出るまでおよそ60日かかると言われています。早めに申請の準備をしておくと良いでしょう。

産業廃棄物処分業許可

産業廃棄物処分業許可は他人が排出した産業廃棄物を処分することを業として営むときにに必要な許可です。自社で建物の解体工事と廃棄物の処分を行う場合はこの許可は必要ではありません。産業廃棄物処分業許可を得るためは、許可要件を満たすことが必要です。
取り扱う廃棄物に応じた適切な処理ができる施設があること。
廃棄物の収集または運搬を的確に行うに足りる知識、技能、経理的基礎があること。
欠格要件に該当していないこと。
これらの要件を満たしていると許可を得ることができます。産業廃棄物処分業許可は日本全国を通して同じような手続きで申請をすることができますが、地域ごとに少しずつ異なります。自分が申請を行う地域に問い合わせて1度確認してみると安心です。

一般廃棄物収集運搬業許可

解体した建物に設置されていた家具や電化製品などは一般廃棄物に分類されます。そのような一般廃棄物を収集し、運搬する際には一般廃棄物収集運搬業許可が必要です。もし、この許可を持っていない場合には、一般廃棄物の詰め込みまでは解体業者ができますが、運搬などは他の業者に頼むことになってしまい、面倒です。一般廃棄物収集運搬業許可は各市町村長が許可を出します。そのため、地域ごとによって許可の得やすさやルールが大きく異なります。特に、ゴミを減らすことを目標に掲げている市町村だと、許可を得ることが難しい傾向にあります。自分が所属する市町村へ問い合わせて正しい情報を得ることが大切です。

終わりに

今回は解体工事を行う際に必要な許可をご紹介しました。許可は必須なものと任意のものがあります。必ず申請しなければならないものは漏れがないように手続きを済ませましょう。必須ではないがあると良いものは、それぞれの解体工事の内容を踏まえて必要なものを申請しましょう。