知っておきたい!解体工事とアスベストの関係性
「アスベスト」という言葉を知っていますか。建物の解体工事を行う際には、アスベストの問題を切り離すことはできません。アスベストは、高度経済成長期に主流な建材として使われていた物質ですが、現在は人体に健康被害を与える物質であることがわかっています。今回は、アスベストについて詳しくご紹介します。また、解体工事とどう関係しているのかもご説明します。
はじめに、アスベストとは何かをご説明します。
アスベストは、石綿のことです。耐熱性や耐火性、防音性などに優れていて酸やアルカリにも強く丈夫なことから「夢の素材」と呼ばれ、工業製品などに多く使われていました。しかし、20世紀後半になりアスベストが与える人体への悪影響が解明されました。2006年に施行された改正労働安全衛生法施行令により、日本でのアスベスト及びアスベスト含有量が重量の0.1%を超える全ての物の製造、輸入、譲渡、提供、使用が禁止されました。ですがアスベストの使用は禁止されたものの、法令で規制される以前に作られた多くの建築物にはアスベストが使用されています。
アスベストには6つの種類があります。アスベストといえば、アモサイト(茶石綿)、クロシドライト(青石綿)、クリソタイル(白石綿)の3つを指していました。2008年に厚生労働省による通達で、さらに、トレモライト、アクチノライト、アンソフィライトの3つが追加され、全部で6種類になりました。日本で多く使われていた種類は、アモサイト、クロシドライト、クリソタイルの3つです。
アスベストは人体に有害な影響を及ぼします。アスベストは人の髪の毛の直径よりも非常に細く、それは肉眼では見ることができません。そのため、飛散すると空中に浮遊しやすく、人はそれを簡単に吸い込んでしまいます。アスベストが肺に蓄積すると、炎症を起こし呼吸困難になり、最悪の場合には死に至るケースもあるそうです。また、アスベストには肺がんを発症する発がん性があり、それも大きな問題となっています。
アスベストの危険性は、使われている場所によって大きく異なります。人が多く集まる場所で使われていると、多くの人に危険が及びます。また、むき出しの鉄骨に吹きかけられていた場合や天井や壁に直接吹きかけらていた場合は、アスベストがより飛散しやすいため特に注意が必要です。
次に、アスベストと建物の解体工事との関係性をご説明します。アスベストを使用している建築物の特徴も併せてご紹介します。
建物を解体する前には、必ずアスベスト除去工事を行わなければなりません。アスベスト除去工事においては事前調査が非常に重要です。事前調査を怠ってしまうと、解体作業の途中でアスベストが見つかり、工事を中断せざるをえません。アスベスト除去業者と解体業者の連携で安全な解体工事をはじめましょう。
鉄筋コンクリート造で使われているアスベストを含む建材は、主に2つあります。吹き付け建材と成形板です。吹き付け建材は、セメントなどの結合剤に混ぜて使用し、吹き付け機で吹き付けて使われています。鉄骨の梁、柱、床などでよく使われています。成形板は、セメントなどと混ぜて使用し、それを成形、乾燥させたものです。鉄筋コンクリート造であればこの2つの建材が使われている可能性が高いです。
アスベストは、時間が経つと劣化します。表面が綿状となり毛羽立っていて、梁などから垂れ下がってきます。主に、青色や灰色、白色、茶色をしています。2層になっているものは吹き付け建材として使用されている場合が多いです。アスベストが使われているとこのような特徴が見られますが、素人目だと見落としや見間違いが多くなってしまい、目による判断は困難です。そのため、プロによる判断が必要です。アスベスト診断士は、アスベストについての専門知識を持っていて、建築物に使われているアスベストの調査や安全な取り扱い方法についてのアドバイスをしてくれます。困ったときには、アスベスト診断士に相談してみると良いのではないでしょうか。
アスベストは肉眼で見えないほど小さい物質なので、簡単に飛散、浮遊し、人の体の中に入ってきます。人体の体に入ると、最悪の場合死に至ってしまうほどの大きな悪影響を与えます。作業をする作業員や周囲に悪影響を与えないためにも、解体工事をはじめる前にアスベスト除去工事を行う必要があります。アスベストの悪影響を出さないように、しっかり準備をしてから解体工事を始めましょう。
アスベストとは
はじめに、アスベストとは何かをご説明します。
アスベストの基本情報
アスベストは、石綿のことです。耐熱性や耐火性、防音性などに優れていて酸やアルカリにも強く丈夫なことから「夢の素材」と呼ばれ、工業製品などに多く使われていました。しかし、20世紀後半になりアスベストが与える人体への悪影響が解明されました。2006年に施行された改正労働安全衛生法施行令により、日本でのアスベスト及びアスベスト含有量が重量の0.1%を超える全ての物の製造、輸入、譲渡、提供、使用が禁止されました。ですがアスベストの使用は禁止されたものの、法令で規制される以前に作られた多くの建築物にはアスベストが使用されています。
アスベストの種類
アスベストには6つの種類があります。アスベストといえば、アモサイト(茶石綿)、クロシドライト(青石綿)、クリソタイル(白石綿)の3つを指していました。2008年に厚生労働省による通達で、さらに、トレモライト、アクチノライト、アンソフィライトの3つが追加され、全部で6種類になりました。日本で多く使われていた種類は、アモサイト、クロシドライト、クリソタイルの3つです。
アスベストの危険性
アスベストは人体に有害な影響を及ぼします。アスベストは人の髪の毛の直径よりも非常に細く、それは肉眼では見ることができません。そのため、飛散すると空中に浮遊しやすく、人はそれを簡単に吸い込んでしまいます。アスベストが肺に蓄積すると、炎症を起こし呼吸困難になり、最悪の場合には死に至るケースもあるそうです。また、アスベストには肺がんを発症する発がん性があり、それも大きな問題となっています。
アスベストの危険性は、使われている場所によって大きく異なります。人が多く集まる場所で使われていると、多くの人に危険が及びます。また、むき出しの鉄骨に吹きかけられていた場合や天井や壁に直接吹きかけらていた場合は、アスベストがより飛散しやすいため特に注意が必要です。
解体工事との関係
次に、アスベストと建物の解体工事との関係性をご説明します。アスベストを使用している建築物の特徴も併せてご紹介します。
解体前にはアスベスト除去工事が必要
建物を解体する前には、必ずアスベスト除去工事を行わなければなりません。アスベスト除去工事においては事前調査が非常に重要です。事前調査を怠ってしまうと、解体作業の途中でアスベストが見つかり、工事を中断せざるをえません。アスベスト除去業者と解体業者の連携で安全な解体工事をはじめましょう。
アスベストがよく使用されている場所はどこ?
鉄筋コンクリート造で使われているアスベストを含む建材は、主に2つあります。吹き付け建材と成形板です。吹き付け建材は、セメントなどの結合剤に混ぜて使用し、吹き付け機で吹き付けて使われています。鉄骨の梁、柱、床などでよく使われています。成形板は、セメントなどと混ぜて使用し、それを成形、乾燥させたものです。鉄筋コンクリート造であればこの2つの建材が使われている可能性が高いです。
アスベストの見分け方
アスベストは、時間が経つと劣化します。表面が綿状となり毛羽立っていて、梁などから垂れ下がってきます。主に、青色や灰色、白色、茶色をしています。2層になっているものは吹き付け建材として使用されている場合が多いです。アスベストが使われているとこのような特徴が見られますが、素人目だと見落としや見間違いが多くなってしまい、目による判断は困難です。そのため、プロによる判断が必要です。アスベスト診断士は、アスベストについての専門知識を持っていて、建築物に使われているアスベストの調査や安全な取り扱い方法についてのアドバイスをしてくれます。困ったときには、アスベスト診断士に相談してみると良いのではないでしょうか。
終わりに
アスベストは肉眼で見えないほど小さい物質なので、簡単に飛散、浮遊し、人の体の中に入ってきます。人体の体に入ると、最悪の場合死に至ってしまうほどの大きな悪影響を与えます。作業をする作業員や周囲に悪影響を与えないためにも、解体工事をはじめる前にアスベスト除去工事を行う必要があります。アスベストの悪影響を出さないように、しっかり準備をしてから解体工事を始めましょう。
2020.2.15