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解体工事における安全対策をご紹介!

解体工事は常に危険と隣り合わせなので、最善の注意をはらいながらの作業が大切になってきます。どんなに安全対策に力を入れていても痛ましい事故が起こることもありますし、時には自然災害などで避けられないこともあります。

主に発生する可能性がある事故としては
・外壁や建物の崩壊による隣接した住宅の破損
・重機や車の横転や衝突
・作業員の高所からの転落事故
などは起きる可能性があるものです。
建物の破損だけではなく、最悪死亡者が発生してしまう重大事故に繋がる危険性もあります。

このような事故を事前に防ぐために、国によって法律やガイドラインが定められています。そして、解体業社も率先して必ず行っている安全対策があります。本記事では近隣住民と解体業社のスタッフの安全を守り、無事に工事を終わらせるために行っている安全対策をご紹介します。

国によって定められている安全対策


未然に防げる事故を起こさないためにも、工事現場や解体現場では安全対策についての決まり事が存在します。解体工事については、国により法律やガイドラインなどがいくつか決められているんです。そこで、どのような国の決まり事が定められているのか解説していきます。

国土交通省によるガイドライン


国土交通省では平成15年7月3日よりガイドラインが正式に発表されています。それは、平成15年3月13日に静岡県での解体工事現場で起きた、外壁崩壊による重大事故発生がきっかけです。この中には事故防止のための安全対策についての内容が記載されています。

その一部はこちらです。
・発注者及び施工者は、解体対象建築物の構造等を事前に調査、把握するとともに、事故防止に十分配慮した解体工法の選択、施工計画の作成を行うこと。
・施工者は、解体工事途中段階で想定外の構造、設備等が判明した際は、工事を一時停止し施工計画の修正を検討すること。
・施工者は、公衆災害を防止する観点から、特に、①建築物の外周部が張り出している構造の建築物、②カーテンウォール等、外壁が構造的に自立していない工法の建築物の解体工事の施工にあたっては、工事の各段階において構造的な安定性を保つよう、工法の選択、施工計画の作成、工事の実施を適切に行うこと。

詳しくは公衆災害防止対策に関するガイドラインについてをご覧ください。

工事に現場に関する「労働安全衛生法」と「労働安全衛生規則」


解体工事の現場に限らず、工事現場全般での規則や法律が国や行政から定められています。その2つが「労働安全衛生法」と「労働安全衛生規則」です。

まず労働安全衛生法は、工事現場における労働者の安全と健康を確保し、快適な職場を保つための日本の法律です。労働災害を防止するためにも、労働基準法とはまた別の重要な法律となっています。

労働安全衛生規則は労働の安全衛生についての基準を定めたもので、厚生労働省による省令です。特にアスベストの飛散防止の強化や、解体工事で使用する機材の規制など改正がいくつかありました。

解体現場ではこのような法律や省令などの規則を守ることが、事故防止に繋がる基本の安全対策になります。

詳しい内容は電子政府の総合窓口による労働安全衛生法労働安全衛生規則をご覧ください。

解体業者による安全対策


解体業者でも工事地域周辺の安全を守るための対策を行っているんです。主な安全のための活動や対策があるので、順番に解説していきます。

その①KY(危険予知)活動


「危険予知活動」を略してKY活動と言います。災害や事故などを防ぐためにも、事前に起こりそうな危険を予想する訓練のことです。作業の内容や問題点について定期的に話し合いを行いながら進めます。例えば、足場からの転落の危険性、感電災害の危険性など現場の状況から起こりそうなことは全て事前に確認しています。

その②立ち入り禁止措置


安全のためにも、現場への立ち入りは作業員のみです。一般の方が立ち入らないように、立ち入り禁止の措置をとっています。

その③火気安全対策


塗料やガスなどは時に火災の原因になりかねません。責任者を定めて火災に繋がる要因は、使用するエリアを決めるなど安全に管理しています。

その④5S活動


5S活動とは整理(せいり)、整頓(せいとん)、清掃(せいそう)清潔(せいけつ)、躾(しつけ)の頭文字の5つのSの活動のことです。常に基本となる5Sを意識した安全な環境作りを行っています。

その⑤安全パトロール


パトロールする巡視者を定めて、定期的に安全のための点検などのパトロールを行っています。近くに一般の人がいないか、どこか転倒や倒壊の危険性はないかなど目視します。

まとめ


少しは安全対策について知っていただけたでしょうか?国や行政の法律や省令に基づいた安全対策を心がけると同時に、周辺住民の方への周知や事前の挨拶なども徹底しています。安全な解体工事を何よりも意識して作業を行っておりますので、解体についてのお問い合わせなどお気軽にご相談ください。

2020.9.3