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解体工事のお祓いはどんな時に必要か?流れや費用もご紹介


解体工事のお祓いは、古くから日本に伝わっている伝統的な儀式です。その中で「解体工事のお祓いは本当に必要なの?」と疑問を抱いている方がいると思います。この記事では、解体工事のお祓いについて基本的な部分に触れつつ、解体工事のお祓いはどんな時に必要かということについてご紹介します。みなさんの疑問を少しでも多く解決していきましょう。

解体工事のお祓い


解体工事のお祓いは、人によっては聞き馴染みのない言葉だと思います。ここでは、解体工事のお祓いとは何かをご紹介します。

解体工事のお祓いとは


解体工事のお祓いは、建物の解体時や建物を新設するときに、工事の安全を祈願して行うお祓いのことをいいます。そもそもお祓いとは、古い時代から伝わる神道の宗教的儀式です。神道には、人間が所有しているものに神が宿るという考え方があります。解体工事のお祓いは、その神道的考えをもとに、建物にも神が宿るとし、今までの無事な生活や今後の安泰な生活に対して、神へお礼を尽くすという意味で行われています。

解体工事のお祓いは必ず行うべきか


お祓いの費用は高く、解体工事のお祓いをするべきかと迷っている方もいらっしゃると思います。解体工事のお祓いは義務的なものではなく、基本的には必要ありません。ただ例外はあります。ここでは、その例外をご紹介し、解体工事のお祓いは必ず行うべきかという疑問を解決します。

1. 宗教的な考え方


先ほどご紹介したように、お祓いは神道の儀式です。仏教の場合、人間の所有物に神が宿るという考え方は存在しないため、解体工事のお祓いを行うことは珍しいです。キリスト教でも同様に、解体工事のお祓いという風習は特にありません。このようにご自身の宗教が神道である場合は、解体工事のお祓いを検討する必要がありますが、それ以外の宗教の方は基本的に行う必要がありません。

2. 建物に強い思い入れがある、親族に勧められた


建物に強い思い入れがある場合は、解体工事のお祓いを行うのも良いでしょう。お祓いを行うことで、気持ちの整理がつくことになります。親族に勧められた場合も同様です。親族の意見を尊重せずに工事を開始してしまうと、後悔の気持ちを抱き続けることになる可能性があります。また工事中に事故が発生してしまった場合は、後悔の気持ちがさらに大きくなることでしょう。

解体工事のお祓いの種類


解体工事のお祓いといっても様々な種類があります。解体工事直前に行うものや解体工事直後に行うもの、建物以外のものを解体する時に行うものなどです。

解体工事直前に行うお祓い


建物の解体工事直前に行うお祓いには、解体清祓があります。このお祓いは、今までの無事な生活を神に感謝し、建物の解体を報告し、解体工事の安全を願うためのものです。神社の神主や宮司に依頼し、建物の敷地で行うことが一般的です。

解体清祓の流れと費用


1. 開会
2. 修跋の儀
3. 降神の儀
4. 献饌
5. 祝詞奏上
6. 清祓い
7. 玉串奉奠
8. 撤饌
9. 昇神の儀
10. 閉会

解体清祓はこのような流れで行われ、所要時間は1時間程度です。またお祓いに使用するお供物は、ご自身での用意が必要です。基本的に、米や酒、塩、水などを用意します。服装の指定は特になく、普段着で問題ありません。費用は5万円前後が相場となっています。

解体工事直後に行うお祓い


建物の解体工事直後に行うお祓いには、地鎮祭があります。今後の工事の安全や家の繁栄を願い、悪いことが起こらないようにお祈りするためのものです。地鎮祭の歴史は、弥生時代にまで遡るほどとても古いです。神職に依頼し、建物の敷地で行うことが一般的です。

地鎮祭の流れと費用


1. 開会
2. 神様にお供物
3. 祝詞
4. お祓い
5. くわやすきを入れる
6. 閉会

地鎮祭はこのような流れで行われ、所要時間は1時間程度です。費用は10万円〜20万円が相場となっており、解体清祓よりも高額です。地鎮祭は解体清祓よりも身近であり、利用者も多くいます。地鎮祭を行うことで、施工者も安心して工事を行うことができるようになるそうです。とはいっても費用はとても高いので、無理をしない程度に検討しましょう。

建物以外のものを解体する時に行うお祓い


お祓いは建物以外のものを解体する時にも行われます。

井戸祓


井戸祓は、井戸を解体する時に行われます。井戸には、水の神様が宿っていると昔から考えられており、勝手に井戸を解体したり、埋める行為はもってのほかです。そのために井戸祓が行われます。費用は2万円前後が相場となっています。依頼先は、神主や僧侶です。

樹木祓


樹木祓は、樹木を伐採する時に行われます。樹木には、かつてから精霊が宿るとされており、それらの木々を伐採することは良くありません。そのため、樹木祓が行われます。費用は2万円前後が相場です。依頼先は、神主や僧侶です。

魂抜き


魂抜きは、仏壇や神棚を取り壊したり、移動させる時に行われます。仏壇や神棚には、魂が宿っていると考えられてきたため、むやみに取り壊したり、移動させたりすると罰が当たります。費用は4万円が相場です。仏壇の場合はお寺の僧侶に依頼し、神棚の場合は神主に依頼するようにしましょう。仏壇か神棚かによって依頼先は異なるので、要注意です。

まとめ


この記事では、解体工事のお祓いについてご紹介しました。解体工事のお祓いは、義務的なものではありません。しかし日本の伝統儀式であり、知っておいて損はありません。またご自身の宗教によっては、解体工事のお祓いが必要になる場合もあります。この記事を通して、解体工事のお祓いについて学び、今後に役立てていきましょう。解体工事のお祓いを行うか迷っている方は、解体業者に相談することもおすすめです。

2020.8.20