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解体業者の選び方

解体工事を行う際に発生しやすい事故の事例から事故への対応、リスクを減らすためにできることとは

解体工事は建物を壊す作業なので、危険と隣り合わせです。その為、いつ事故が起こってもおかしくないので、事故に関して情報を知っておく必要があります。万が一の時のために、事故に関する情報を知っておいて損はしません。この記事では、7つの発生しやすい事故の事例を始め、実際事故が起きた際の対応、そして、事故のリスクを減らすためにできることを紹介していきます。

解体工事は家屋を始めビルなど、大小様々な建物を壊す作業です。重機を使ったり、高い場所での作業もあります。そこで避けて通れないのが「事故」です。もちろん施工主だけでなく解体作業をしている側も事故を避けて解体工事を終えたいと誰しもが思っています。そして、ほとんどの作業が大きな事故も無く終了します。

しかし、何が起こるかわからない上に、実際に事故が起きてしまう可能性も無きにしも非ずです。そこで、事故の事例だけではなく対応方法も知っておく必要があります。今回は、解体工事の際に発生する可能性がある事故に関する情報を徹底的に解説していきます。

今回は、実際に解体工事で発生したことのある事故の事例を、解説して紹介していきます。

 

解体工事の際に発生しやすい事故とは


まず、解体工事の際に発生する可能性がある事故に関して解説していきます。今回は5つの事例を具体的に見ていきましょう。

 

近隣の住宅への影響が起きる場合


解体工事では重機を使用する場合もあります。重機を利用する際に、近隣住宅へ影響が起きてしまう場合があります。例えば、重機が誤って近隣のブロック塀を壊してしまうという事例があります。フェンスやブロック塀など解体作業を行なっている住宅と隣接している場合、ちょっとしたことで破損や事故に繋がることもあります。

重機だけでなく、解体工事を行う際には大きめの車両を使用することもあります。その際に、塀などに擦ってしまったという事例もあります。この際に重要なのは、傷をつけてしまった家主、施工主そして解体工事責任者で補修に関する話し合いが必要です。そのままにしておくと、クレームからトラブルにつながる事もあるので、しっかりと話し合いを行いましょう。

 

足場が崩れてしまう、落ちてしまう場合


解体工事を行う際、作業員が歩く場所には足場が必要なので設置されます。その足場がしっかり設置されていないと、大変なことになりかねません。高い場所に設置される場合もあり、強風が吹いた際に崩れてしまう事もありえます。高い位置にあればあるほど、不安定になり風の影響も受けやすいのでしっかりと固定することが必要です。

足場が崩れてしまうと、万が一作業員が乗っていた場合であると、大きな事故が起きてしまう可能性もあります。低い場所の足場でも、注意が必要です。足場が落下し、近隣住宅に落下した場合にはさらに事故につながってしまいます。転落が起きた場合には、工事を一旦中止、または中止せざるを得ない場合もあります。

 

外壁が倒れてしまう場合


解体工事中の外壁が実際に倒れてしまい、死者が出てしまったケースもあります。基本的に、解体工事中の外壁は不安定です。そのため、ワイヤーなどで固定されています。しかし、その工程を行わないで、省いてしまう事もひょっとしたらあるかもしれません。

この工程を怠る事で、強風などの衝撃で外壁が倒れてしまいます。先述した、足場が崩れてしまう場合と同じく、人命に関わる事例なので、実際に起きてしまった場合は大きな事故へと貼ってしてしまう可能性があります。

 

工事車両や重機の交通事故の場合


解体工事を行う際には、工事車両はじめ重機などの大小様々な車両が現場を行き来します。特に、住宅街で解体工事が行われる際には狭い道路を通ったり、駐車を行う必要があります。狭い道路に大きな車が駐車されていると、通行人の視界が狭まり危険です。

一般的に、あまりにも狭く危険だと感じる場合は、解体業者側がスタッフを用意して道路の交通整備を行ってくれます。しかし、必要な場所であるのにコスト削減のために行わない業者もある場合があります。そういった場合は、事故へとつながってしまうリスクがあります。

 

アスベストが飛散してしまう場合


アスベストがある建物を解体する場合もあります。アスベストがあるにも関わらず対策を行わずそのまま解体工事を行ってしまう業者もいます。アスベストがある建物を解体する際には専門の業者が行うので、しっかりと業者にお願いすることが大切です。アスベストが飛散してしまうと人体への影響が大きく重大な事故となってしまいます。自身への影響だけでなく近隣住民への影響も考えましょう。

 

解体工事による事故が起きた場合の施工主への対応や被害について


解体工事中に発生する可能性がある事故を解説してきました。頻繁に事故が起こるわけではないですが、万が一のためにどのような事故があるのか知っておく必要があります。続いては、事故が起きてしまった後の対応やどのような被害が影響するのかを紹介していきます。

 

業者からの慰謝料請求はない


万が一、事故が起きてしまった場合に施工主側の立場であるとお金の面が気になると思います。自分の家の工事で事故が起きてしまったのであるから解体業者側から慰謝料を請求されるのではないのかなど心配になります。しかし、解体工事中の事故は全て解体業者側の責任となります。

業者側から、怪我をした場合の治療費などを請求されることはないです。施工主が原因で起きてしまった事故の場合はもちろん業者側が負担することはないです。基本的に、業者側が加入している保険から治療費などは払われます。施工主側からとしても作業員が怪我をしてしまった場合金銭的な援助をしなくてはと思っても不要です。

 

工事遅延の可能性


もし、事故が起きてしまった場合に考えられる被害として一番影響するのが工事の遅延です。その中でも今回は二つの例を紹介します。

まずは人員欠如による工事の遅延です。作業員が多くいるような業者であれば、欠員してもすぐに補填することが可能です。しかし、元から人数がギリギリで作業を行なっている業者もあります。もしその場合、一人でも事故にあってしまったら人員が欠如してしまいます。代わりを探すにも時間がかかってしまいます。

もしくは、一人欠けた状態で工事を続けなければいけない可能性もあります。そのような場合は、一人いない状態で工事の工程を続けるためスケジュールに遅れが出てしまいます。

次に考えられるのは事故の処理によって起こる事故の遅延です。例として考えられるのは、作業員が足場から滑り落ちてしまった場合には作業員の怪我の処理が必要ですが、足場は壊れていないので作業再開にまでは時間があまり掛かりません。

しかし、足場が崩壊してしまった場合には、足場をもう一回作り直すところから始めなければなりません。高い場所に足場がある場合には、またさらに時間がかかってしまう可能性があります。またその足場が通行人に被害を与えてしまったり、近隣住宅へ影響がある場合にはすぐに工事を再開することは難しいです。

 

事故のリスクを減らすためには何をするべきなのか


上記で説明した解体工事中に起こる可能性がある事故は大体は人為的なミスで起こっています。コスト削減により、足場の設置準備を怠ったり、交通整備用の人員を準備しなかったりなどそれも業者側の人為的なミスから起こっています。業者内の情報の伝達がしっかり行われていないと大きな事故に発展してしまいます。

その上で大切なのは業者を選ぶ際にしっかり事前にウェブサイトや口コミなどを見て情報を手に入れることが大切です。見積額があまりにも安い所も危険です。しっかり見積書の項目を確認しましょう。事前にしっかりと確認作業を行なってくれる安心な業者を選ぶことが事故に発展しない対処法です。

 

まとめ


解体工事はコストがかかります。そこでなるべくコストがかからないようになるべく安くしようと思う気持ちはあると思います。しかしそこで値段を重視して選んでしまうと、事故やトラブルが起きてしまう可能性があります。

事故やトラブルに巻き込まれてしまうと、工事期間が延長になってしまったりなど思い通りに工事が進みません。しっかりと期間内に工事を済ませるためにも、値段にばかり重視しないで安心して任せることのできる業者を選びましょう。

2021.2.6