鉄筋コンクリート造住宅のメリットデメリット。木造住宅、鉄骨造住宅との違いは?
ホテルやデザイナーズ物件などをイメージさせる高級住宅のほとんどは鉄筋コンクリート造住宅です。その大胆なデザインやモダンな雰囲気は人気が高く、購入を検討している人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、物件購入のために知っておきたい住宅構造の種類、鉄筋コンクリート造住宅のメリットデメリットなどをご紹介します。鉄筋コンクリート造住宅の購入を検討している人は参考にしてみてください。
住宅の構造は主に「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」の3種類に分類されます。住宅を選ぶ際にどの住宅構造を選ぶかは大変重要です。自分の生活に合わせた住宅を選ぶために、それぞれの住宅構造の特性をしっかり把握しておきましょう。
木造住宅
木造住宅は、木材を住宅の主要部に用いた住宅構造です。寺社仏閣をはじめとした日本古来の建物から現在一般的に普及している住宅まで、数多くの建物に用いられている構造です。ほかの住宅構造に比べると比較的安価に建設できるだけではなく、自由に間取りが組みやすく、改装やリフォームなどのハードルが低いといったメリットがあります。また、鉄骨造住宅、鉄筋コンクリート造住宅と比べると吸水、吸湿性が高いため、温度湿度が変わりやすい日本に適した住宅構造であるといえます。このような背景から、日本には数多くの木造住宅を扱う建築会社や工務店があります。
鉄骨造住宅は、鉄骨を住宅の主要部に用いた住宅構造です。鉄骨の強度やその耐久性から超高層マンションなどにも多く用いられている構造です。鉄骨造住宅は大きく分けて「軽量鉄骨造」「重量鉄骨造」の2種類があります。戸建住宅に多く採用される軽量鉄骨造の場合、事前に工場である程度組み立てをすることができるため、工期が比較的短いというメリットがあります。
鉄筋コンクリート造住宅は、鉄筋とコンクリートを住宅の主要部に用いた住宅構造です。鉄筋の「引張力は強いが熱に弱い」という特徴と、コンクリートの「熱に強いが、引張力が弱い」という特徴を組み合わせた、強度の高い住宅構造です。
住宅構造は、主に3種類に分けられることが分かりました。ここでは、鉄筋コンクリート造住宅のメリットを細かく見ていきます。
鉄筋コンクリート造住宅は耐用年数に優れています。税法上の耐用年数は、木造が22年、鉄骨造が34年なのに比べ、鉄筋コンクリート造は47年と長いです。耐用年数が長いため、資産価値も高くなります。例えば、木造住宅の新築を立て、22年後に立て直しをおこなってもまだ鉄筋コンクリート造の耐用年数の方が上回ります。もちろん、メンテナンスを定期的に行うことは必要ですが、長く大切に育て、味を出していくことができます。
鉄筋コンクリート造住宅の構造は、耐震性が最も高いといわれています。今までの日本の大震災の歴史においても、一番被害が少なかった構造は鉄筋コンクリート造でした。
鉄筋コンクリート造住宅は耐火性があります。主に木材で構造されている木造住宅は、火災時には多大な被害を受けます。また、構造体が鉄で作られる鉄骨造住宅も過熱が550度以上になると耐えられなくなり、倒壊の危険性があります。一方、鉄筋コンクリート造住宅は不燃材として認められたコンクリートで造られているため、外からの火も内からの火も耐える力があります。
鉄筋コンクリート造住宅は、分厚い断熱材とコンクリートでしっかり断熱化、気密化されているため、家の中に安定した温度が保てます。そのため、空調で温度調整をすることが少なくて済み、省エネ効果も期待されます。また、その気密性により花粉などの侵入も抑えることが可能です。
鉄筋コンクリート造住宅は、その遮音性も利点のひとつです。床や壁などの遮音性は、質量の大きさで決まりますが、コンクリートはほかの構造材と比較して質量が大きいため、より大きな音を遮音することができます。
次に、鉄筋コンクリート造住宅のデメリットを見ていきます。
鉄筋コンクリート造住宅は、木造、鉄骨造と比べると建築費用が高い傾向があります。また鉄筋コンクリート造住宅は建物の重量が重いため、建築する地盤の強度が低かった場合は地盤改良の必要があります。地盤改良は、条件によって異なりますが30~100万円ほどの費用がかかります。
鉄筋コンクリート造住宅の気密性の高さはメリットでもありますが、カビや結露などが発生しやすいデメリットもあります。
コンクリート打ちっぱなしの住宅は、建設したてはモダンで非常にかっこいい見た目ですが、年数が経つにつれて雨だれの跡が付いたり黒ずんだりといった汚れも目立ちやすくなります。
鉄筋コンクリート造は、床が硬いというデメリットがあります。もちろん気にならない人も多いかもしれませんが、硬い床だと転んで怪我をしやすかったり歩行時に負荷がかかりやすかったりするため、小さい子供や高齢者がいる家庭は不便に感じることがあるかもしれません。
鉄筋コンクリート造住宅は、そのデザインやモダンなテイストが人気の理由です。耐用年数、耐震性、耐火性をはじめとした魅力的なメリットがありますが、建築費用の高さ、経年劣化が目立つなどのデメリットもあります。鉄筋コンクリート造の購入を考えている人は、木造住宅や、鉄骨住宅など、ほかの住宅構造の物件と比べてしっかり吟味することが大切です。
住宅構造は3種類に分けられる
住宅の構造は主に「木造」「鉄骨造」「鉄筋コンクリート造」の3種類に分類されます。住宅を選ぶ際にどの住宅構造を選ぶかは大変重要です。自分の生活に合わせた住宅を選ぶために、それぞれの住宅構造の特性をしっかり把握しておきましょう。
木造住宅
木造住宅は、木材を住宅の主要部に用いた住宅構造です。寺社仏閣をはじめとした日本古来の建物から現在一般的に普及している住宅まで、数多くの建物に用いられている構造です。ほかの住宅構造に比べると比較的安価に建設できるだけではなく、自由に間取りが組みやすく、改装やリフォームなどのハードルが低いといったメリットがあります。また、鉄骨造住宅、鉄筋コンクリート造住宅と比べると吸水、吸湿性が高いため、温度湿度が変わりやすい日本に適した住宅構造であるといえます。このような背景から、日本には数多くの木造住宅を扱う建築会社や工務店があります。
鉄骨造住宅
鉄骨造住宅は、鉄骨を住宅の主要部に用いた住宅構造です。鉄骨の強度やその耐久性から超高層マンションなどにも多く用いられている構造です。鉄骨造住宅は大きく分けて「軽量鉄骨造」「重量鉄骨造」の2種類があります。戸建住宅に多く採用される軽量鉄骨造の場合、事前に工場である程度組み立てをすることができるため、工期が比較的短いというメリットがあります。
鉄筋コンクリート造住宅
鉄筋コンクリート造住宅は、鉄筋とコンクリートを住宅の主要部に用いた住宅構造です。鉄筋の「引張力は強いが熱に弱い」という特徴と、コンクリートの「熱に強いが、引張力が弱い」という特徴を組み合わせた、強度の高い住宅構造です。
鉄筋コンクリート造住宅のメリット
住宅構造は、主に3種類に分けられることが分かりました。ここでは、鉄筋コンクリート造住宅のメリットを細かく見ていきます。
長く使える
鉄筋コンクリート造住宅は耐用年数に優れています。税法上の耐用年数は、木造が22年、鉄骨造が34年なのに比べ、鉄筋コンクリート造は47年と長いです。耐用年数が長いため、資産価値も高くなります。例えば、木造住宅の新築を立て、22年後に立て直しをおこなってもまだ鉄筋コンクリート造の耐用年数の方が上回ります。もちろん、メンテナンスを定期的に行うことは必要ですが、長く大切に育て、味を出していくことができます。
耐震性が高い
鉄筋コンクリート造住宅の構造は、耐震性が最も高いといわれています。今までの日本の大震災の歴史においても、一番被害が少なかった構造は鉄筋コンクリート造でした。
耐火性が高い
鉄筋コンクリート造住宅は耐火性があります。主に木材で構造されている木造住宅は、火災時には多大な被害を受けます。また、構造体が鉄で作られる鉄骨造住宅も過熱が550度以上になると耐えられなくなり、倒壊の危険性があります。一方、鉄筋コンクリート造住宅は不燃材として認められたコンクリートで造られているため、外からの火も内からの火も耐える力があります。
断熱性・気密性
鉄筋コンクリート造住宅は、分厚い断熱材とコンクリートでしっかり断熱化、気密化されているため、家の中に安定した温度が保てます。そのため、空調で温度調整をすることが少なくて済み、省エネ効果も期待されます。また、その気密性により花粉などの侵入も抑えることが可能です。
遮音性
鉄筋コンクリート造住宅は、その遮音性も利点のひとつです。床や壁などの遮音性は、質量の大きさで決まりますが、コンクリートはほかの構造材と比較して質量が大きいため、より大きな音を遮音することができます。
鉄筋コンクリート造住宅のデメリット
次に、鉄筋コンクリート造住宅のデメリットを見ていきます。
木造、鉄骨造と比べて建築費用が高い
鉄筋コンクリート造住宅は、木造、鉄骨造と比べると建築費用が高い傾向があります。また鉄筋コンクリート造住宅は建物の重量が重いため、建築する地盤の強度が低かった場合は地盤改良の必要があります。地盤改良は、条件によって異なりますが30~100万円ほどの費用がかかります。
カビ、結露などが発生しやすい
鉄筋コンクリート造住宅の気密性の高さはメリットでもありますが、カビや結露などが発生しやすいデメリットもあります。
経年劣化が目立つ
コンクリート打ちっぱなしの住宅は、建設したてはモダンで非常にかっこいい見た目ですが、年数が経つにつれて雨だれの跡が付いたり黒ずんだりといった汚れも目立ちやすくなります。
床の硬さ
鉄筋コンクリート造は、床が硬いというデメリットがあります。もちろん気にならない人も多いかもしれませんが、硬い床だと転んで怪我をしやすかったり歩行時に負荷がかかりやすかったりするため、小さい子供や高齢者がいる家庭は不便に感じることがあるかもしれません。
終わりに
鉄筋コンクリート造住宅は、そのデザインやモダンなテイストが人気の理由です。耐用年数、耐震性、耐火性をはじめとした魅力的なメリットがありますが、建築費用の高さ、経年劣化が目立つなどのデメリットもあります。鉄筋コンクリート造の購入を考えている人は、木造住宅や、鉄骨住宅など、ほかの住宅構造の物件と比べてしっかり吟味することが大切です。
2020.2.1